東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1200を超え、全体の約7割を占めた。セクター別では、海運、パルプ紙、電気ガス、食料品、証券商品先物など21業種が上昇。一方、鉱業、精密機器、電気機器、銀行など12業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、味の素<2802>、スズキ<7269>、レーザーテック<6920>、ホンダ<7267>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ファーストリテ<9983>、アドバンテス<6857>、ダイキン<6367>が軟調だった。
前日の米国市場では、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まり、主要株価指数は小幅に下落。東京市場も同様の流れになり、前場序盤には日経平均の下げ幅が一時150円に迫った。ただ、先週後半からの下落に対する自律反発を狙った買いから、前場中盤には85円高とプラスに転じる場面があった。しかし、堅調な米経済指標を背景に米長期金利の上昇への懸念は拭えていないだけに、半導体関連や電子部品関連株といった金利動向に敏感とされるグロース株の一角には引き続き売りが継続したほか、原油市況も約1カ月ぶりの安値水準まで続落したため、石油資源関連株も軟調だった。
市場は今夜発表の雇用統計の結果に注目している。米長期金利はこのところ急ピッチで上昇してきたため、雇用統計の結果が市場予想から下振れすれば、大幅に低下する可能性もあるとの見方も多く、発表後の米金融市場がどのように反応するのか見極めたいとの思惑が強い。一方、米金利上昇をきっかけに年金など中長期目線の海外機関投資家などは株式の持ち高を減らす動きが続いており、目先はこう着感の強い展開が続きそうだ。
<CS>
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