■ハイテク株などの押し目狙い
■富士フイルム、2Q営業利益 3.9%増 1255億円
■前場の注目材料:JFEHD、JFEスチール、倉敷電炉を27年度稼働、高級鋼を年200万トン生産
■ハイテク株などの押し目狙い
9日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まる相場展開になりそうだ。8日の米国市場はNYダウが40ドル安、ナスダックは10ポイント高だった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が参加予定の国際通貨基金(IMF)会合での発言を警戒し、利食い優勢となった。ただし、原油価格の下落や長期金利低下でハイテクの売りは限定的となり、相場を支えた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比190円高の32330円。円相場は1ドル150円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。昨日の日経平均は買い先行で始まったが、その後はバリュー株中心に持ち高調整の動きが強まり、一時32049円まで下げる場面が見られた。75日線が支持線として意識される格好となったが、同線を支持線とした反発が期待されそうだ。ただし、米長期金利が低下傾向となり、原油先物相場の下落基調のなか、銀行株やエネルギー株への持ち高調整の動きが意識されやすい。
昨日はファーストリテ<9983>やアドバンテスト<6857>などが日経平均を支える格好となったが、東証プライムの7割超の銘柄が下落しており、相対的にTOPIX型の弱さが目立っていた。バリュー株の持ち高調整に対して、グロース株を買い戻す形でのリバランスの動きが続く可能性もあるため、全体としてはこう着感が強まることになりそうだ。そのため、ハイテク株などの押し目狙いのスタンスに向かわせやすく、レーザーテック<6920>辺りに個人主体の資金も向かいやすいだろう。
また、決算発表が本格化するなか、業績面を手掛かりとした短期的な資金流入も見られているが、下方修正が嫌気された川重<7012>が7%を超える急落となるなど、過剰な反応も目立っており、決算期待からの先回り的なトレードは避けたいところである。なお、昨日の引け後に決算を発表したところでは、洋電機<6655>、日空ビル<9706>、東陽テクニカ<8151>、TOWA<6315>、エムティーアイ<9438>、ホクト<1379>、NOK<7240>、フジプレアム<4237>、カシオ計<6952>などが注目される。
■富士フイルム、2Q営業利益 3.9%増 1255億円
富士フイルム<4901>が発表した2024年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比2.9%増の1兆3884.70億円、営業利益は同3.9%増の1255.46億円だった。メディカルシステム事業では、内視鏡、医療IT等の分野で販売が好調に推移した。コンシューマーヘルスケア事業では、化粧品の新製品の販売を伸ばしたが、サプリメントの販売が減少した。通期は期初計画を据え置いている。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13650.41、+10.56)
・1ドル=150.80-90円
・シカゴ日経先物は上昇(32330、大阪比+190)
・SOX指数は上昇(3472.67、+1.21)
・VIX指数は低下(14.45、-0.36)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・JFEHD<5411>JFEスチール、倉敷電炉を27年度稼働、高級鋼を年200万トン生産
・日産自<7201>ブラジルに865億円追加投資、新型SUV生産
・りそなHD<8308>リース2社を100億円で買収
・リコー<7752>50億円規模の新興向けファンド設立
・GA TECH<3491>M&A仲介事業を新たな柱に
・長瀬産業<8012>JPRと、化学品物流マッチング、AIで効率化
・富士フイルム<4901>米ヤンセンからバイオ医薬品製造を受託
・長瀬産業<8012>CVC設立検討、次世代事業の開発推進
・ダイヤHD<6699>社長・小野有理氏、アンモニアに勝機
・ルネサス<6723>車載SoC来年以降投入、高性能アプリ向け
・富士通<6702>スペイン・アンダルシア州政府と協定、地域医療のサイバー対策強化
・三菱電機<6503>「透明アンテナ」の実用化急ぐ、置く場所自在・見た目良好
・NTTデータG<9613>NTTデータインク、シンガポール社とEV協力、充電管理を提供
・東京ガス<9531>「eメタン」実証、グリーン水素、低コスト量産へ
・マイクロ波化学<9227>横河ソリューションサービスと廃プラ分散型リサイクル、26年事業化
・出光興産<5019>竹中と、建設系廃プラ活用、石化原料に
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 9月経常収支(予想:+2兆9778億円、8月:+2兆2797億円)
・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(10月30-31日分)
<海外>
・10:30 中・10月消費者物価指数(前年比予想:-0.1%、9月:0.0%)
・10:30 中・10月生産者物価指数(前年比予想:-2.7%、9月:-2.5%) <ST>
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