前日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落。10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高い伸びを示したためインフレ警戒感が強まり、史上最高値付近からの利益確定売りが嵩んだ。米10年国債利回りは低下したがハイテク株も利益確定売りに押され、ナスダック総合指数は12日ぶりに反落、記録的な高値更新劇は途絶えた。米株安を受けたマザーズ指数は小幅に下落してスタートしたものの、前日までの下落による値ごろ感もあって買い戻しが優勢となると、午前10時前には一時1123.83ptまで上昇。しかし、前日の米株市場では、国内の個人投資家からも人気の高い電気自動車のテスラが、最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏による保有株売却懸念から11%安と急落。
朝方下げ渋っていた日経平均株価が、中国株や香港株の軟調推移を受けて29000円近くまで下げたこともあり、個人投資家の含み損益悪化が推察されるなか、マザーズ指数の買いの勢いも続かなかった。午後からは日経平均など主要株価指数が一段と下げ幅を拡げるなか、マザーズ指数も上げ幅を縮める動きとなった。なお、売買代金は概算で1458.85億円。騰落数は、値上がり167銘柄、値下がり214銘柄、変わらず11銘柄となった。
個別では、決算を手掛かりにプレイド<4165>、アイキューブド<4495>、イノベーション<3970>が急伸、また、米国での国際訴訟案件の調査でレビューツール「KIBIT Automator」の成果が確認されたと発表したFRONTEO<2158>も急伸し、それぞれ上昇率上位に顔を出した。そのほか、夢展望<3185>、サマンサJP<7829>、レナサイエンス<4889>、マクアケ<4479>、WDBココ<7079>などが上昇率上位に並んだ。時価総額上位では、JMDC<4483>、メドレー<4480>、HENNGE<4475>、アンジェス<4563>などが大幅に上昇し、JTOWER<4485>やBASE<4477>も上昇した。一方、第1四半期の営業減益が嫌気されたプラッツ<7813>が急落し、エスユーエス<6554>、INCLUSIVE<7078>、クックビズ<6558>、KIYOラーニング<7353>などと共に下落率上位に並んだ。そのほか、ロボペイ<4374>、プロジェクトカンパニー<9246>、ユミルリンク<4372>、デジタリフト<9244>など直近IPO銘柄も軒並み崩れた。第3四半期減益決算が売り材料視されたバルミューダ<6612>も売られ、時価総額上位ではメルカリ<4385>、ウェルスナビ<7342>などが下落した。
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