東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1500を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが上昇し、鉱業、石油石炭、陸運、卸売、情報通信などの上昇が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、KDDI<9433>、第一三共<4568>、ファナック<6954>が堅調だった半面、7&iHD<3382>、クレセゾン<8253>、大塚HD<4578>、ヤマハ<7951>、東建物<8804>が軟化した。
週明けの米国市場は、インフレ抑制のため、金融引き締め政策が長期化するとの観測が重荷となり主要株価指数は続落した。ただし、東京市場は前日の急落である程度織り込んだため、自律反発狙いの買いが先行して始まり、日経平均は28000円を回復して始まった。また、東京都の前日の新型コロナウイルスの新規感染者が約1カ月半ぶりに1万人を下回ったため、経済活動の再開促進への期待感や水際対策の緩和もあり、陸運株や旅行関連株などリオープン銘柄の一角が買われた。その他、三菱重<7011>、IHI<7013>などの原発関連もしっかり。
日経平均は概ね25日線水準までの戻りを見せたことから、自律反発としては一巡感が意識されやすく、5日、25日線を明確に上放れてこないと、押し目狙いの買いは強まらないだろう。反対に戻り待ち狙いの売り仕掛けの動きが意識されやすい。インフレに苦しむ米欧の金融当局が積極的に大幅な利上げを実施し、景気後退リスクが一段と高まれば、欧米株式市場は楽観できない状況が続き、日本株にも多大な影響を及ぼしかねないのも事実といえる。目先は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅を探るうえでも重要な雇用統計の発表を控えていることもあり、自律反発の域を抜けるのには今しばらく時間がかかりそうだ。
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