■バリュー株からグロース株へのリバランスを意識
■四国電力、24/3単体 上方修正 経常利益 215億円←130億円
■前場の注目材料:三井化学、旭化成との新会社、営業開始、不織布のリーディング企業へ
■バリュー株からグロース株へのリバランスを意識
3日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。2日の米国市場はNYダウが74ドル安、ナスダックは88ポイント高だった。9月のISM製造業景況指数や製造業PMI改定値が予想を上回ったほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事が複数回の利上げの必要性に言及したため、金利が一段と上昇し相場の重荷となった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比210円安の31610円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。米国市場では米政府機関の閉鎖を回避するためのつなぎ予算が成立したことを材料視した物色は限られていた。一方で、予想を上回る経済指標の結果を受け、FRBによる金融引き締め長期化への警戒感が強まったようだ。今週は週末に雇用統計の発表を控えていることもあり、引き続き米経済指標の結果を手掛かりとした不安定な相場展開が警戒されやすいだろう。
また日経225先物は、ナイトセッションで一時31480円まで売られ、節目の31500円を割り込む場面が見られた。引けにかけては買い戻す動きも見られたが、まずは31500円水準での底堅さを見極める必要がありそうだ。日経平均は直近でボリンジャーバンドの-2σ水準での踏ん張りが見られているが、これを下回ってくるようだと8月安値水準を狙った売り仕掛け的な商いも入りそうである。
そのほか、昨日は配当志向の物色が通過したこともあり、バリュー株の利益確定の動きが目立っていた。一方で、ハイテクの一角には買い戻す動きもあり、リバランスの動きを見せている。米国市場では公益事業、銀行、エネルギー、不動産セクターが弱い値動きの一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器がしっかりだった。この流れから昨日同様のリバランスが意識されやすいだろう。
物色としてはハイテク株のリバウンドを狙った動きが意識されやすい。また、昨日は米国のつなぎ予算の成立を受けたインデックス主導の展開だったが、こう着感が強まるようだと、個人主体の資金は中小型株での短期的なリバウンド狙いに向かわせそうだ。
■四国電力、24/3単体 上方修正 経常利益 215億円←130億円
四国電力<9507>は2024年3月期単体の業績予想の修正を発表。経常英利益を130億円から215億円に上方修正した。海外事業投資にかかる損失計上において、債務返済にかかる損失は連結子会社であるSEPIが負担することとなった結果、債務保証の履行義務がなくなったことから、引当金を取り崩すこととなった。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(13307.77、+88.45)
・1ドル=149.80-90円
・SOX指数は上昇(3448.85、+14.56)
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・三井化学<4183>旭化成との新会社、営業開始、不織布のリーディング企業へ
・大同特殊鋼<5471>グループ会社の大同興業、ベトナムに販売拠点、ASEAN地域強化
・ミスミG<9962>米MS製基盤に自社専用生成AI、グローバル運用開始
・アンリツ<6754>毎分1000個の重量選別、新モデル
・日立造船<7004>スイス子会社のイノバ、伊でバイオメタン供給事業
・三菱重<7011>イスラエル社に出資、DC冷却効率化
・航空電子<6807>操作パネル生産性5倍超、新ラインを年度内に完成
・出光興産<5019>神戸大と共同研究、バイオものづくり「スマートセル」加速
・王子HD<3861>レクメドに追加出資、木質由来の医薬品開発
・東北電力<9506>新潟火力発電所で水素混燃実証
・関西電力<9503>FIT非化石証書の利用の環境価値循環型ソリューション
・日産化学<4021>インド合弁と農薬原体販売
・日清紡HD<3105>生分解性プラ新素材、海洋汚染改善
・日本製鉄<5401>蘭の地熱プロにグリーン鋼材の油井管供給
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 9月マネタリーベース(前年比予想:+1.6%、8月:+1.2%)
<海外>
・08:30 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(経済見通し) <ST>
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