■指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する展開に期待
■三菱UFJ、23/3純利益1.3%減 1兆1164億円
■前場の注目材料:京セラ、個人スマホ撤退、5Gインフラなど法人拡充
■指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する展開に期待
16日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだが、底堅さが意識されよう。15日の米国市場はNYダウが47ドル高、ナスダックは80ポイント高だった。バイデン大統領は、債務上限交渉を巡り「妥結は可能」と言及したことを受け、期待感から買いが先行した。
しかし、5月NY連銀製造業景気指数が前月から大幅に悪化したため景気減速を警戒した売りが強まったほか、アトランタ連銀のボスティック総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、インフレが高過ぎるため追加利上げの可能性に言及し、金利高を警戒した売りに一時下落に転じた。終盤にかけては、バイデン大統領と議会指導者との債務上限交渉を翌日に控え、買戻しの動きからプラス圏を回復。シカゴ日経225先物清算値は大阪比200円高の29870円。円相場は1ドル136円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。債務上限問題を巡る協議の行方を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいものの、相対的に出遅れ感のある日本株への海外勢の資金流入が継続しているため、下値の堅さは意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで一時29900円まで買われた。節目の3万円が射程に入るなか、売り方の買い戻しの動きも強まりやすいと考えられる。
日経平均はボリンジャーバンドの切り上がる+1σと+2σとのレンジに沿った形でのリバウンド基調を継続しているが、足もとの上昇で+1σから上放れ、+2σに接近。+2σは29714円辺りに位置しており、先物に連動する動きとなれば、+2σを超えてくることで短期的な過熱感は意識されやすいところである。いったんは利益確定の動きに向かわせやすいだろうが、売りを仕掛けるトレードは避けておきたいところだろう。
また、米国では半導体のウエスタンデジタルが、日本のキオクシアホールディングスとの合併協議を加速しているとの報道を受けて大幅高となっている。他の半導体株も総じて堅調だったこともあり、不安定な値動きが続いている東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>などへの刺激材料になりそうである。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引するなか、出遅れセクターを見直す動きも意識されやすいだろう。
■三菱UFJ、23/3純利益1.3%減 1兆1164億円
三菱UFJ<8306>が発表した2023年3月期業績は、経常収益が前期比52.8%増の9兆2810.27億円、経常利益は同33.6%減の1兆207.28億円、純利益は同1.3%減の1兆1164.96億円だった。米地銀MUFGユニオンバンクの売却に伴う有価証券の評価損や海外の金利上昇に伴う外債の売却損が収益を押し下げた一方、外貨を中心に預貸金の収益などが下支えした。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29626.34、+238.04)
・NYダウは上昇(33348.60、+47.98)
・ナスダック総合指数は上昇(12365.21、+80.47)
・シカゴ日経先物は上昇(29870、大阪比+200)
・SOX指数は上昇(3052.64、+79.80)
・米原油先物は上昇(71.11、+1.07)
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・コロナ後の人流再開
・京セラ<6971>個人スマホ撤退、5Gインフラなど法人拡充
・日立<6501>生成AI利活用でセンター新設、IoT基盤と相乗効果
・テルモ<4543>山梨に新棟、522億円投資
・菱洋エレクトロ<8068>リョーサンと経営統合
・日立造船<7004>合同会社のむつ小川原風力と青森の陸上風力発電でEPC契約
・いすゞ自<7202>燃料電池大型トラックでホンダとの協業加速
・日立造船<7004>欧バイオガス施設の受注倍増目指す
・菱洋エレクトロ<8068>仏の全固体電池販売、代理店契約結ぶ
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・11:00 中・4月鉱工業生産(前年比予想:+10.9%、3月:+3.9%)
・11:00 中・4月小売売上高(前年比予想:+21.9%、3月:+10.6%) <ST>
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