■節目の31000円接近も押し目待ち狙いの買いは限られる
■新光電工、2Q上方修正 営業利益 114億円←80億円
■前場の注目材料:日本酸素HD、大陽日酸、苫小牧に物流拠点、ラピダスに特殊ガス供給
■節目の31000円接近も押し目待ち狙いの買いは限られる
23日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極めつつも、戻り待ち狙いの売りが入りやすい相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが286ドル安、ナスダックは202ポイント安だった。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻が迫り、中東情勢の一段の悪化を警戒した売りが優勢となった。さらに、下院議長選で第3回投票でも決定ができず、政局混乱への懸念も売り材料となった。長期金利の上昇は一服したもののハイテク株への売りが続くなか、終盤にかけ下げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比160円安の31060円。円相場は1ドル149円80銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売りが先行することになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで31000円まで下落して取引を終えており、インデックスに絡んだ商いから下へのバイアスが強まりそうである。節目の31000円接近で売り方の買い戻しが入る可能性はあるものの、押し目待ち狙いの買いは限られそうである。売り一巡後は短期的なリバウンド狙いの動きも入りそうだが、それ以上に戻り待ちの売り圧力は強そうだ。
日経平均は先週末の下げで31327円辺りに推移していたボリンジャーバンドの-1σを下回ってきた。同水準が抵抗線として意識されやすいと考えられ、売り一巡後に早い段階でリバウンドを見せられないと、節目の31000円のほか、-2σが位置する30590円辺りが意識されてくる可能性がある。先週末には中小型株の一角が値ごろ感から買われる動きも見られたが、短期的なリバウンドにとどまるようだと、改めて売り直される可能性がありそうだ。今週は連日IPOが予定されていることもあり、好スタートを切れないと、よりセンチメントを冷ますことにつながりそうである。
また、今週は米国で主要銘柄の決算が本格化する。先週はテスラが予想を下回る決算が嫌気されたが、アルファベット、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムなどの決算反応を見極めたいところである。また、国内においてはニデック<6594>の決算発表が予定されている。ネガティブな内容ともなれば、本格化する決算に対して神経質にさせそうだ。なお、先週末の引け後に決算を発表したところでは、三信電気<8150>、高千穂交<2676>、ジェコス<9991>辺りが注目されよう。
■新光電工、2Q上方修正 営業利益 114億円←80億円
新光電工<6967>は2024年3月期第2四半期業績予想の修正を発表。売上高は1120億円から1051億円に引き下げたが、営業利益を80億円から114億円に上方修正した。パソコン、サーバー向けのフリップチップタイプパッケージや半導体製造装置向けのセラミック静電チャックの受注が低調に推移したことなどから、売上高は予想を下回る一方で、為替相場が想定より大幅な円安傾向で推移したことから、利益面において予想を上回る見込みとなった。
■前場の注目材料
・1ドル=149.80-90円
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・日本酸素HD<4091>大陽日酸、苫小牧に物流拠点、ラピダスに特殊ガス供給
・ALSOK<2331>ミネベアミツミと、製品開発・販促で協業、第1弾、電子錠1
・トヨタ自<7203>テスラ規格採用、充電に北米1.2万基利用可能
・トヨタ自<7203>自分好みのクルマ味わう、車載OS「アリーン」開発加速
・三井E&S<7003>舶用水素エンジン実証設備を完工、年度内に技術・知見
・SBテク<4726>PDFなど分析・要約、生成AIが正確回答
・Ridge-i<5572>生成AI有効活用を支援、スバルにコンサル提供
・三菱ケミG<4188>EVなど4分野に照準、25年度売上収益4割増へ
・石油資源開発<1662>米でCO2回収・貯留、米BSOに出資
・コスモエネHD<5021>コスモエネルギー開発、リチウム生産参入へ、米法人設立
・日本冶金工業<5480>25年めどLNGへ燃料転換、京都の回転式窯炉
☆前場のイベントスケジュール
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