東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1300を超え、全体の7割超を占めた。セクター別では、海運、倉庫運輸、銀行、ガラス土石など5業種が上昇。一方、鉄鋼、医薬品、食料品、水産農林、ゴム製品など28業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、丸井G<8252>、横河電<6841>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、第一三共<4568>、ダイキン<6367>、塩野義<4507>、太陽誘電<6976>が軟調だった。
前日の米国市場は、CPIの公表を前に模様眺めムードが広がるなか、債務上限問題の協議に対する不安感などから買い見送られ、主要株価指数は下落した。この流れを受け、東京市場も売りが先行して始まった。また、日経平均が年初来の高値圏にあるほか、東証プライム市場の騰落レシオも買われ過ぎと言われる120%を大きく上回っているため、目先の利益を確保する売りも続いた。一方、主要企業の決算発表が本格化するなか、決算を受けた個別銘柄での売買が活発化していた。
米国のCPIについて、食料品とエネルギーを除くコアCPIが市場予想(前年同月比5.6%上昇)通りの結果となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げに転換する強い根拠にはならない可能性があるとの見方が多い。ただ、パウエルFRB議長が重視する家賃を除くサービスの減速感が強まれば、利下げ転換への期待も出てくることも想定されるだけに、CPIの中身には注目が集まるだろう。ただ、日本固有の不安材料はないだけに、米国のインフレ状況を確認しながら、全般は堅調地合いが続くことが予想される。
<CS>
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