で取引を終えた。前日の米国市場でハイテク株が買われた流れを映して、半導体関連株などを中心に買いが先行。日経平均は反発して始まり、開始直後には39796.22円まで上値を伸ばした。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)など日米の中銀イベントを前に積極的な上値追いの動きは限られ、買いが一巡した後は持ち高調整の売りが優勢となった。
東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、その他製品、情報通信、精密機器など6業種が上昇。一方、証券商品先物、石油石炭、保険、非鉄金属、銀行など27業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、東エレク<8035>が堅調だった半面、アドバンテス<6857>、リクルートHD<6098>、デンソー<6902>、東京海上<8766>が軟調だった。
前日の米国市場でナスダック指数が最高値を更新したほか、SOX指数も値を上げたため、朝方は半導体関連などグロース株中心に買われた。また、ソフトバンクGの孫正義会長兼社長が4年間で米国に1000億ドルの投資計画を表明し、同社株が買われたことも投資家心理を好転させた。ただ、後場に入ると、円安進行がやや一服したほか、あす東証プライム市場に新規上場するメモリー大手キオクシアHD<285A>の上場を前に、アドバンテスなどには換金売りとみられる動きもみられ、神経質にさせた面もあった。
注目のFOMCでは、0.25%の利下げは織り込み済みだが、FOMCメンバーが適切と考える政策金利水準の分布図であるドットチャートが更新され、来年以降も利下げが続くのか見極めたいとの声も聞かれる。その背景にあるのが、来年1月に大統領に就任するトランプ氏の減税、関税、移民政策などによって、インフレが再加速する恐れがあるだけに利下げ政策もどこまで続くのか見通しづらく、FOMC後にあく抜け感につながるのか一抹の不安が残るところだ。
<CS>
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