日経平均は続伸、米利下げ観測で半導体株中心に買い優勢
10日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比220.42ドル安の45490.92ドルで取引を終了、ナスダック総合指数は6.57ポイント高の21886.06ポイントとなった。S&P500種株価指数は0.30%上昇の6532.04と、史上最高値を更新した。背景には、8月の米卸売物価指数(PPI)が前月比で予想外に低下したことがあり、これにより連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げに踏み切るという観測が強まったことが投資家心理を支えた。
米株式市場の動向を横目に、11日の日経平均は38.55円高の43876.22円と続伸して取引を開始した。国内では、米物価指標の影響を注視する声が根強く、半導体・AI関連の銘柄に買いを向ける動きが見られつつある。また、上場投資信託(ETF・ETN)の売買代金が前日比30.9%増加し、日経平均連動型ETFの売買活発化が需給面で意識されている。
個別では、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、フジクラ<5803>、KDDI<9433>、ディスコ<6146>、東エレク<8035>、京セラ<6971>、良品計画<7453>、スクリン<7735>、大塚HD<4578>、ファナック<6954>、レーザーテク<6920>、エムスリー<2413>などの銘柄が上昇。
一方、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、コナミG<9766>、ソニーG<6758>、トヨタ<7203>、バンナムHD<7832>、ホンダ<7267>、豊田通商<8015>、東京海上
<8766>、テルモ<4543>、ZOZO<3092>、スズキ<7269>、富士フイルム<4901>などの銘柄が下落。
業種別では、非鉄金属、情報・通信業、鉱業などが値上がり率上位、保険業、銀行業、輸送用機器などが値下がり率上位となっている。
後場の日経平均株価は、堅調な展開が見込まれる。米国で利下げ期待が継続しており、今日発表の日本国内の経済指標、ならびに今晩の米消費者物価指数(CPI)の結果が市場の注目を集めよう。為替は円安基調が意識されており、輸出関連などには追い風となりそうである。需給面ではETF等の買戻しの動きが引き続き見られることが期待されよう。
<AK>
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