東証プライムの騰落銘柄は、値上がり数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、銀行、証券商品先物、石油石炭、海運、非鉄金属など26業種が上昇。一方、サービス、空運、化学、陸運など7業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、中外薬<4519>、電通G<4324>が堅調だった半面、リクルートHD<6098>、アドバンテス<6857>、信越化<4063>、キーエンス<6861>が軟調だった。
7月の米消費者物価指数(CPI)は、総合が前年同月比2.9%上昇となり、市場予想(3.0%上昇)を下回った。前日には卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待が強まった。朝方は利食い優勢で始まった東京市場は、米国市場の上昇とGDPのプラス成長を手掛かりに買い意欲は強く、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。ただ、前日までの3日間で日経平均は1600円超も急伸しており、短期的な相場の過熱感を指摘する向きもあり、利益確定の売りも入りやすい水準だった。
米国では、7月の小売売上高、鉱工業生産、8月のNY連銀景況指数、フィラデルフィア連銀景況指数などが発表される。小売売上高などの結果が弱いものになれば、景気後退懸念を再燃させる要因になる可能性もあり、米国市場の動きには引き続き注視する必要があるだろう。また、国内では岸田首相の総裁選不出馬を受け、今後自民党総裁選の行方に投資家の関心が集まるだろう。基本的には海外投資家は政治リスクを嫌うため、ポジション大きく傾けてくる動きは限られそうだ。
<CS>
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