17日の米国市場がプレジデンツデーの祝日となるなど、海外勢のフローが限られる中、短期筋の先物主導の仕掛け的な売買により、ギャップスタートから23500円を下回って始まった日経平均は、その後23335.99円まで下げ幅を拡大。ただ、前引けにかけては次第に買い戻しの流れが優勢となり、後場は23500円処でのこう着感の強い相場展開が続いた。
東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超えており、全体の8割超を占めている。セクターでは空運、食料品の下落率が2%を超えた他、金属製品、精密機器、陸運、倉庫運輸などの弱さが目立つ。半面、ゴム製品、水産農林が小じっかりだった。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、アドバンテスト<6857>、テルモ<4543>、東エレク<8035>、TDK<6762>が軟調。一方で、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、富士フイルム<4901>がしっかり。
新型コロナウイルスについては、新たな感染者数は減少しつつあり、転換点を迎えたと、国営中国中央テレビが伝えている。また、中国は減速しつつある経済に新型コロナウイルスが打撃を与えていることから、追加の刺激策を実施する方針を示した。こういった報道等もあってか、中国上海市場が強い動きをみせていたが、日本市場の弱い動きをみる限りでは、10-12月期GDP速報値の悪化が、短期筋を売り仕掛けに向かわせた格好であろう。
10-12月期GDPは実質の季節調整値で前期比1.6%減、年率換算で6.3%減だった。コンセンサスは年率で3.9%減だったこともあり、予想以上の悪化に対してアルゴが働いたようである。日本経済は5四半期ぶりのマイナス成長に沈んだが、足元では新型コロナウイルスによる感染拡大に伴う経済への影響が警戒されていることもあり、一段の悪化が不安視されている中では、その後のショートカバーの勢いも期待しづらいところではあった。
日経平均は、ギャップスタートとなったが、一先ず75日線レベルで下げ渋る格好となり、下ヒゲを残す形となっている。明日は米国市場の休場の影響から引き続き海外勢のフローは限られるため、先物主導のインデックス売買に引き続き振らされやすい需給状況であろう。
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