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2023/09/28 - 新コスモス(6824) の関連ニュース。―訪日外客数の増加とタクシー業界の人手不足、観光地の新たな交通手段として期待― 「ライドシェア」解禁の議論がここにきて活発化しようとしている。きっかけとなったのは菅義偉前首相が8月、長野市で外国人観光客誘致や地方創生をテーマに講演した際、ライドシェアの解禁に向けた議論を党内で行うと述べたことだった。また、規制改革担当大臣を兼務する河野太郎デジタル大臣も9月22日の会見で、ライドシェア解禁に前向きな考えを示した。 ライドシェア解禁についてはこれまでも何度か議論されたものの、 タクシー業界からの反対などもあって実現しなかった。河野大臣の発言により今後、政府の規制改革推進会

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解禁に向け議論活発化、本格浮上する「ライドシェア」関連株を追跡せよ <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2023/09/28 19:30

―訪日外客数の増加とタクシー業界の人手不足、観光地の新たな交通手段として期待―

 「ライドシェア」解禁の議論がここにきて活発化しようとしている。きっかけとなったのは菅義偉前首相が8月、長野市で外国人観光客誘致や地方創生をテーマに講演した際、ライドシェアの解禁に向けた議論を党内で行うと述べたことだった。また、規制改革担当大臣を兼務する河野太郎デジタル大臣も9月22日の会見で、ライドシェア解禁に前向きな考えを示した。

 ライドシェア解禁についてはこれまでも何度か議論されたものの、 タクシー業界からの反対などもあって実現しなかった。河野大臣の発言により今後、政府の規制改革推進会議などで議論される可能性が高まっている。解禁の可否は不透明であるものの、今後議論が深まれば株式市場で話題に上る可能性もあり、関連銘柄には注目しておきたい。

●ライドシェアとは

 ライドシェアとは、一般のドライバーが自家用車を使って、有償で目的地まで運んでくれるサービス。海外では米国のウーバー・テクノロジーズやリフト、中国の滴滴出行(ディディ)などが有名で、多くはスマートフォンの専用アプリで出発地と目的地を入力すると車が到着して目的地まで送ってくれる。決済はクレジットカードなどキャッシュレスで行われ、料金はタクシーよりも安価であるのが一般的だ。

 ただ、日本ではタクシードライバーに必要な第2種運転免許を持たない人が有償で客を乗せることは「白タク」と呼ばれている。「白タク」は、公共交通機関が乏しい過疎地などの一部地域では例外的に認められているものの、それ以外では道路運送法で禁止されている。

 これまでもライドシェアの合法化(解禁)を求める声はあり、特に2017年の規制改革推進会議では解禁への機運が高まったが、タクシー業界や労働組合が「安全面に問題がある」として反対。業界を所管する国土交通省も慎重な姿勢を見せていた。

●タクシー運転者不足は深刻

 引き続き反対の声は多いものの、解禁に向けた風はこれまでになく強まっている。その背景にあるのは、訪日外客数の増加とタクシー業界の人手不足だ。

 9月20日に発表された8月の訪日外客数(推計)は215万6900人となり、新型コロナウイルス感染拡大前の19年同月比で85.6%と前月(77.6%)を上回り初めて8割を超えた。米国や欧州・アジアの一部の国では19年実績を上回っており、全体として順調に回復に向かっていると言える。

 一方で、タクシー運転者数は減少傾向にある。12年度に34万4382人いた運転者は21年度には22万1849人と10年間で36%減少した。運転者の平均年齢も58.3歳と高い。

 そのため、観光地ではタクシー不足が目立つようになり、駅や空港ではタクシー待ちの大行列ができることも珍しくなくなっている。地方の首長などからもライドシェア解禁を求める声が上がっており、一部の地域ではライドシェアの実証実験なども行われている。

●ライドシェア解禁でメリットのある銘柄

 前述のように、ライドシェアに関してはタクシー業界をはじめとして反対意見も多く、解禁が実現するかどうかは不透明感が強い。ただ、解禁を求める声はこれまでになく高まっており、今後の議論の行方が注目されている。まだ話題先行の面があるものの、解禁されればビジネスチャンスにつながりそうな企業に注目したい。

 既にライドシェア関連サービスを行っているのが、アディッシュ <7093> [東証G]だ。子会社アディッシュプラスが日本最大級の長距離ライドシェアサービス「notteco(のってこ!)」を運営する。nottecoは07年にサービスを開始した日本のライドシェアサービスの先駆け的存在で、アディッシュプラスは22年3月に事業譲渡を受け運営している。ドライバーと乗客の登録に免許証や保険証の提出を義務づけており、安全面への配慮がなされているのが特徴だ。

 また、タクシー配車アプリなどを手掛けている企業にも注目したい。

 ディー・エヌ・エー <2432> [東証P]は、持ち分法適用関連会社であるGOが、指定した場所にタクシーを呼ぶタクシー配車アプリで日本最大級の「GO」を提供している。「GO」は20年9月に、同じくタクシー配車アプリで旧JapanTaxi(東京都千代田区)が運営していた「JapanTaxi」とディーエヌエが運営していた「MOV」が統合して誕生。「GO Pay(ゴーペイ)」と呼ばれる独自の決済システムを導入しているのが特徴だ。

 ソニーグループ <6758> [東証P]は、自社グループが保有するAIとIT技術を活用して開発したタクシー配車アプリ「S.RIDE」を提供している。「S.RIDE」は、アプリ起動後ワンスライドでタクシー配車できることが特徴。東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府などで事業を展開しているが、東京都内ではタクシーの3台に1台がS.RIDEに対応しているという。

 ソフトバンク <9434> [東証P]は、出資先でもある中国の滴滴グループと合弁で、DiDiモビリティジャパンを設立。現在はタクシー配車アプリを全国15都道府県で提供している。

 JVCケンウッド <6632> [東証P]は、タクシー会社向けにクラウド型タクシー配車システム「CABmee」を提供している。「CABmee」は「S.RIDE」に対応しているほか、「DiDi」ドライバーアプリと連携する予定だ。

 また、ライドシェア普及の課題として、運転手のアルコール検知や健康管理の仕組みの構築を挙げる向きもある。アルコール検知器や飲酒検査サービスを手掛けるコア <2359> [東証P]、サンコーテクノ <3435> [東証S]、ユビテック <6662> [東証S]、新コスモス電機 <6824> [東証S]、鈴与シンワート <9360> [東証S]などにも注目したい。

株探ニュース
配信元: 株探

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