■レカム <3323> 112円 (+30円、+36.6%) ストップ高
レカム <3323> [東証S]がストップ高。12日の取引終了後、電気製品・部品の販売を手掛けるマレーシアのSin Lian Wah Electric(SLWE)社の全株式を取得し、子会社化すると発表した。SLWE社は卸業者や小売店など幅広い流通ネットワークを通じて400社近い顧客を抱えているといい、業績へのポジティブな効果を期待した買いが集まったようだ。レカムは2021年に照明機器販売を手掛けるマレーシアのSin Lian Wah Lighting(SLWL)社を子会社化した。SLWE社とSLWE社を合算した売上金額は年間40億円を超える見込みという。マレーシアにおけるプレゼンスの確立が企業価値の向上につながると判断した。
■セイノーHD <9076> 2,045.5円 (+400円、+24.3%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。セイノーホールディングス <9076> [東証P]がストップ高。12日の取引終了後、取得総数2100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の11.2%)、取得総額300億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は6月13日から2024年6月12日まで。また、24年3月期の年間配当を前期比39円増配の95円にする計画を示した。これらを好感した買い注文が集まった。同社はあわせて、経営の方向性を示した中期ロードマップを公表した。PBR(株価純資産倍率)1倍超の早期実現に向けて、3~5年でROE(自己資本利益率)を8%以上とする目標を掲げた。配当方針も変更した。今後はDOE(自己資本配当率)4%以上を目安に年間配当を実施する。これまでの方針は1株年間11円を下限とし、DOE2.4%と連結配当性向30%のいずれか高い金額を目安に配当を実施する、というものだった。更に同社は、消却前の発行済み株式総数(自己株式を含む)の9.6%に相当する2000万株を23年6月27日に消却することも決めた。
■GAテクノ <3491> 1,613円 (+300円、+22.9%) ストップ高
GA technologies <3491> [東証G]がストップ高。12日の取引終了後に23年10月期上期(22年11月-23年4月)の決算を発表。最終損益が前年同期の赤字から3億7700万円の黒字に転換して着地しており、これが好感された。売上高は前年同期比29.7%増の634億1100万円だった。ネット不動産投資サービスなどを手掛ける主力のRENOSYマーケットプレイス事業が好調に推移した。なお、通期見通しは据え置いている。
■トーホー <8142> 2,948円 (+488円、+19.8%)
東証プライムの上昇率2位。トーホー <8142> [東証P]が3日続急騰し17年8月以来約5年10ヵ月ぶりの高値となった。12日の取引終了後、24年1月期の連結業績予想について、売上高を2140億円から2230億円(前期比3.4%増)へ、営業利益を38億円から45億円(同23.3%増)へ、純利益を20億円から22億円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。政府による旅行支援の継続や インバウンド需要の増加もあって外食産業の景況感が上向き、主力の業務用食品卸売事業で既存顧客の更なる深耕や新規顧客の獲得が進んでいることが要因としている。同時に発表した第1四半期(2-4月)決算は、売上高586億8200万円(前年同期比22.2%増)、営業利益15億1900万円(同4.8倍)、純利益8億3100万円(同6.2倍)だった。
■レナ <4889> 520円 (+80円、+18.2%) ストップ高
レナサイエンス <4889> [東証G]がストップ高。同社は東北大学発のバイオベンチャーで、低分子化合物を活用した治療薬開発を行っている。12日取引終了後、同社はNEC <6701> [東証P]と 人工知能(AI)の医療応用に関する共同研究契約を締結することを決定したと発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。AIのリーディングカンパニーであるNECとの協業によって、最先端のAI技術を活用し、医療ソリューションの研究開発を加速する方針。診断や治療に役立つさまざまなプログラム医療機器開発を推進していく構えにあり、今後の業容拡大への期待が投資資金の食指を動かした。
■INC <7078> 1,084円 (+150円、+16.1%) ストップ高
INCLUSIVE <7078> [東証G]がストップ高まで買われた。同社は13日、チャットGPTなど生成系AI技術をメディア運営とコンテンツ制作に応用する研究に取り組む「INCLUSIVE AI Lab」を設立したと発表。これが材料視されたようだ。同社はこのほど、AIサービス開発で実績のあるIT Supportパソコン太郎(栃木県鹿沼市)と業務提携。この研究開発ではデジタルメディアにとどまらず、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどの従来メディアを含む幅広いメディアで、表現の幅を広げ、コンテンツ制作のスピードを上げることを期待しているという。
■AIins <4488> 7,580円 (+1,000円、+15.2%) ストップ高
AI inside <4488> [東証G]が前日12日に続いてストップ高まで買われ、新値追いとなった。同社は12日、人工知能(AI)開発・実装に求められるデータ基盤・学習基盤・運用基盤をすべて包含したAI統合基盤「AnyData」の提供を開始したと発表。これが新たな買い手掛かりとなったようだ。また、AIテクノロジーとその事業化に深い知見を持つプロフェッショナル人材を結集した経営層向けAI実装コンサルティングチーム「InsideX」も同時に発足。経営活動につながる潜在的なビジネス課題の発見から、ビジネス変革を実現するAI技術のアセスメント・構想・要件定義・AI実運用まで、「AnyData」や生成AI・大規模言語モデル(LLM)を活用して一気通貫で支援し、全社最適・新規事業創出につながる本質的な デジタルトランスフォーメーション(DX)やデータを活用した経営の実現に貢献するとしている。なお、8日には生成AI及びLLMの研究開発と社会実装を行う「XResearch(エックスリサーチ)」を創設したことを明らかにしている。
■アクシージア <4936> 1,405円 (+185円、+15.2%)
東証プライムの上昇率3位。アクシージア <4936> [東証P]が続急騰。12日の取引終了後、22年8月-23年4月期(第3四半期累計)の決算を発表。売上高が前年同期比40.2%増の78億9200万円、営業利益が同22.2%増の13億4000万円と増収増益で着地しており、これを好感した買いが集まった。越境ECを含め中国国内での売り上げが好調だったことが寄与。インバウンド需要回復を見据え、「羽田エアポートガーデン店」をオープンするなど各種取り組みも進めた。なお、通期の見通しは据え置いている。
■オハラ <5218> 1,424円 (+173円、+13.8%)
オハラ <5218> [東証S]が急反騰。そのほかマクセル <6810> [東証P]、三櫻工業 <6584> [東証P]など 全固体電池関連と位置付けられる銘柄群が軒並み高となった。トヨタ自動車 <7203> [東証P]は13日、技術説明会「Toyota Technical Workshop」の内容についてホームページ上で公開した。このなかで、現行のリチウムイオン電池に比べて航続距離を大幅に伸ばすことが可能な全固体電池を搭載した電気自動車(EV)に関し、「2027~28年の実用化にチャレンジする」との計画を示しており、関連銘柄の刺激材料となった。車載電池を手掛けるジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> [東証P]や、独自製法の全固体電池を開発した日立造船 <7004> [東証P]も堅調に推移。全固体電池向けの固体電解質を開発した三井金属鉱業 <5706> [東証P]や、ジルコニウム化合物の供給拡大が期待される第一稀元素化学工業 <4082> [東証P]などが高かった。
■萩原工業 <7856> 1,396円 (+133円、+10.5%)
東証プライムの上昇率9位。萩原工業 <7856> [東証P]が続急騰し、年初来高値を更新した。同社は12日取引終了後、23年10月期第2四半期累計(22年11月-23年4月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比36.2%増の10億1000万円となり、従来予想の7億8000万円から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同9.9%増の159億3000万円で、従来予想の156億円を上回った。各種コスト上昇分の価格転嫁を進めたことが売上高の増加や利益率の改善につながった。なお、通期業績予想については売上高310億円(前期比3.5%増)、営業利益17億円(同23.4%増)とする従来見通しを据え置いている。
■サイジニア <6031> 1,004円 (+91円、+10.0%)
サイジニア <6031> [東証G]が急反騰。同社は13日、グループのZETAが手掛けるEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」が、総合アパレル企業のイトキン(東京都渋谷区)が運営する公式通販サイト「イトキンオンラインストア」に導入されたと発表。これが株価を刺激したようだ。ZETAが展開する「ZETA CXシリーズ」は、EC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」、レビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」、ハッシュタグ活用エンジン「ZETA HASHTAG」、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」をはじめとする7つのラインアップで、高度なデータ分析・マッチングの技術によって更なる良質な購買体験を実現できるという。
■ピアズ <7066> 1,960円 (+174円、+9.7%)
ピアズ <7066> [東証G]が3連騰、5月11日につけた年初来高値1899円を奪回した。スマートフォンの店舗運営コンサルティング事業を手掛けるほか、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用したオンライン接客サービスに注力している。12日取引終了後、ロールプレイング支援AIサービス「mimik」を展開する同社の子会社Qualiagramが資本・業務提携先のKandaQuantumと協働し、量子コンピューティング技術を用いた接客ビッグデータ解析・活用研究を開始することを発表、これを材料視する形で投資資金が流入した。
■ニーズウェル <3992> 789円 (+63円、+8.7%)
東証プライムの上昇率10位。ニーズウェル <3992> [東証P]が続急伸。時価は株式分割後修正値で最高値街道を走っている。金融向けなどを主力にシステム開発及びソリューションを展開し、生保向けデジタルトランスフォーメーション(DX)案件の拡大などで収益拡大基調を強めている。電子帳簿保存法やインボイス制度の開始も同社の活躍余地を高めている。更に、同社子会社のアプリ開発を手掛けるコムソフトの技術者を活用したシナジーが発現、競争力アップにつながっていることで、今後の利益成長が加速することへの期待が大きい。機関投資家とみられる実需買いが継続したもようだ。
※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
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