■株式見通し:方向感に欠けるなかでこう着感の強い相場展開に
■ブリヂストン、1Q営業利益107.0%増 809億円、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:東芝、“車谷人事”清算急ぐ、元幹部を相次ぎ呼び戻し
■方向感に欠けるなかでこう着感の強い相場展開に
18日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開が見込まれる。17日の米国市場ではNYダウが54ドル安だった。インフレ高進への警戒感が根強く、長期金利の上昇で終日軟調に推移。その後、連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長が緩和縮小協議は時期尚早であるとの考えを再表明すると、引けにかけて下げ幅を縮小した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の27785円。円相場は1ドル109円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から小動きで始まった後は、方向感に欠けるなかでこう着感の強い相場展開となりそうである。ただし、昨日の段階で買い一巡後は戻り売りに押されていたほか、引き続き市場参加者は限られていることもあり、米株安に対する市場反応も限られるため、下値の堅さが意識されるようであれば押し目拾いの動きも見られてくるだろう。
また、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株の下落影響が目立っていたが、一方で決算を手掛かりとした物色は見られており、指数の下落ほど地合いの悪さは感じられていないだろう。米国のインフレ警戒のほか、新型コロナウイルスの感染拡大への不透明感から積極的な売買は手控えられるものの、業績などを手掛りとした個別対応での物色は意識されやすいと考えられる。
そのほか、NT倍率は低下傾向を見せてきており、グロースからバリューへのシフトが意識されている。ワクチン接種の遅れが市場心理の足かせとなり、商いが膨らみづらい状況となっているものの、多くの自治体で高齢者への接種が始まり、ワクチン接種は今後数週間で大きく加速すると見られている。そのため、バリューへのシフトは緩やかに進むと考えられることから、バリュー株の押し目拾いを意識しておきたい。テクニカル面では日経平均は26週線を割り込んでいるため、まずは28000円辺りを固めておきたいところであり、その後26週線が位置する28500円近辺を意識。一方でTOPIXは26週線近辺での推移であるため、底堅さを見極めつつリバウンドのタイミングを狙うスタンスとなろう。
■ブリヂストン、1Q営業利益107.0%増 809億円、コンセンサス上回る
ブリヂストン<5108>は2021年12月期第1四半期決算を発表。営業利益は前年同期比107.0%増の809.10億円だった。コンセンサス(540億円程度)を上回る。トラックやバス向けを中心に販売が回復。高採算の高インチタイヤの販売も伸びた。
■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(27785、大阪比+15)
・米原油先物は上昇(66.27、+0.90)
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・東芝<6502>“車谷人事”清算急ぐ、元幹部を相次ぎ呼び戻し
・東エレデバ<2760>米社のクラウド型基盤販売、代理店契約
・7&IーHD<3382>中計再延期、米社買収でFTCが異議声明
・豊田合成<7282>メキシコの新工場稼働、エアバッグ部品、年800万個
・ファインシン<5994>中長期戦略に新事業盛る、介護用品開発など視野
・横浜ゴム<5101>油圧用高圧ホースの中国生産を増強、建機需要が急回復
・日本トムソン<6480>3カ年中計、営業益45億円以上
・大同工業<6373>オリエンタルチエンと提携、産機用チェーン補完
・トプコン<7732>測量機活用し建機ICT化、戦略商品に育成
・エンシュウ<6218>5カ年中計、売上高500億円、25年度に2倍目指す
・浜松ホトニクス<6965>静岡・豊岡製作所に新棟、93億円投資、電子管製品を増産
・富士通ゼネラル<6755>“身に付けるエアコン”レンタル、企業向け月1万円
・ホシデン<6804>次世代太陽電池に参入、年内にサンプル出荷
・タカラバイオ<4974>インド株など「L452R変異」検出、試薬、31日出荷開始
・三菱製紙<3864>不妊治療分野を本格開拓、閉鎖型軸に拡販
・三井化学<4183>丹青社と鮮やかに見えるフィルム開発
・東海カーボン<5301>新中計、23年度売上高3200億円、M&A効果高める
・東ソー<4042>産総研と尿素誘導体を高効率合成、火力排ガス有効利用
・東和薬品<4553>新中計、後発薬開発に350億円投資
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 1-3月期GDP速報値(前期比年率予想:-4.5%、10-12月期:+11.7%)
<海外>
・10:30 豪準備銀行5月理事会議事要旨 <ST>
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