東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄数が970を超え、全体の6割を占めた。セクター別では、ゴム製品、海運、医薬品、機械など14業種が上昇。一方、その他製品、不動産、パルプ紙、水産農林など19業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク、ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、レーザーテック<6920>が堅調だった半面、ファーストリテ<9983>、TDK<6762>、任天堂<7974>、コナミG<9766>が軟調だった。
トランプ米大統領が8日、米エヌビディア製の人工知能(AI)半導体について、中国への輸出を許可する方針を表明したことを受け、時間外取引でエヌビディア株が2%超上昇したため、東京市場でも半導体関連などに投資資金が向かった。一方、日米で長期金利が上昇傾向にあることから、利ざや改善期待の後退から金融株に値を消す銘柄が増えたほか、金利負担増が警戒され不動産株にも下落するものが目立った。
12月のFOMCで0.25%の利下げは織り込み済みなものの、FOMCメンバーによる政策金利水準の分布図(ドットチャート)がどのような結果となるのか確認したい投資家が多く、様子見姿勢の強い展開が続くだろう。一方、昨夜、青森県東方沖を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生し、経済活動の停滞による景気への悪影響が警戒されたが、今のところサプライチェーンに大きな被害が出ているような報道はなく、株式市場への影響は軽微にとどまっているようだ。
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