日経平均は9日ぶりに反発、米国株高を受けて上げ幅は一時1000円超に
26日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は654.27ドル高(+1.64%)の40589.34ドル、ナスダックは176.16ポイント高(+1.03%)の17357.88、S&P500は59.88ポイント高(+1.11%)の5459.10で取引を終了した。主要企業の好決算を受けた買いが先行し、寄り付き後、上昇。PCE価格指数も想定内にとどまりインフレ鈍化基調を確認、年内の利下げ期待を受けた買いに相場は続伸した。ソフトランディング期待を受けた買いも目立ち、終日堅調に推移し終了。
米国株上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始。日経平均は38000円台を回復した後、先物市場での買戻しなどを材料に上げ幅をじりじりと拡大し、一時前営業日比1000円超の38719.70円まで上昇した。為替は1ドル153円20銭台と先週末比では50銭ほど円高ドル安で推移しているが、前場時点では足元の急落に対する反動が先行した。
日経平均採用銘柄では、第1四半期決算がコンセンサスを上振れたことから信越化
<4063>が大幅高となったほか、証券会社のポジティブなレポートを受けて、フジクラ<5803>、古河電<5801>、SOMPOホールディングス<8630>が買われた。このほか、SUMCO<3436>、三菱自動車<7211>、IHI<7013>、レゾナック<4004>、TDK<6762>、アドバンテスト<6857>、村田製作所<6981>が上昇した。
一方、欧州で認知症薬「レカネマブ」に対する否定的見解が出たことからエーザイ<4523>が大幅安で年初来安値を更新となったほか、日立建機<6305>は第1四半期2桁減益が嫌気されて売り優勢となった。また、スクリーンHD<7735>は決算材料に朝方は買われたが、買い一巡後は出尽くし感が先行して売られた。このほか、キーエンス<6861>、パナHD<6752>、ソニーグループ<6758>が下落。
全業種が上昇したなか、保険業、非鉄金属、化学、不動産業、金属製品の上げが目立った。
為替が円高で推移しているが、ドル・インデックスは103.9水準と目立った動きは観測されていないほか、欧州通貨、オセアニア通貨など主要通貨に対して円が総じて上昇していることから、投機筋による円売りポジションの解消が続いていると考える。日本銀行の金融政策決定会合開催が間近に迫っていることもあり、後場の東京市場は、為替市場や金利市場を睨んだ展開となろう。38000円台は維持しそうな雰囲気だが、様子見姿勢が強まり上げ幅縮小する地合いとなりそうだ。
<AK>
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