<話題の焦点>=世界の潮流、100%再エネ利用を目指す「RE100」加盟企業
「RE100」(Renewable Energy 100%)とは、ロンドンやニューデリー、ニューヨークに拠点を持つ国際NGO団体であるクライメイト・グループが、温室効果ガスの排出量削減や水資源と森林の保護のために企業や行政機関を先導する国際非営利団体(NPO)のCDPとのパートナーシップのもとで運営するイニシアチブ。企業の再エネの導入拡大を進め、遅くとも2050年までに再エネ100%を達成することを要件とし、30年や40年の中間目標の設定を推奨している。「RE100」には世界的に影響力のある企業が加盟しており、米マイクロソフトや米アップル、米グーグル、米P&G、英蘭ユニリーバ、独BMW、英バーバリー、蘭フィリップスなどが名を連ねている。
日本企業では、リコー<7752.T>が17年4月に加盟したのに続き、積水ハウス<1928.T>、アスクル<2678.T>、大和ハウス工業<1925.T>、ワタミ<7522.T>、イオン<8267.T>、エンビプロ・ホールディングス<5698.T>、富士通<6702.T>、丸井グループ<8252.T>、城南信用金庫(東京都品川区)が参加。
直近では、ソニー<6758.T>が9月10日に「RE100」への加盟を発表。既に事業所の電力を100%再エネ化した欧州に加え、北米や中国での再エネ導入を拡大するほか、タイや日本などの製造事業所での太陽光パネル設置を進めることなどを掲げている。
「RE100」に取り組む企業が増えている背景には、温暖化やエネルギーコストの上昇など、“化石燃料による発電=リスク”との認識が世界的に高まっていることがあり、加盟する企業数は全世界で140社(9月10日時点)に達している。このうち日本企業は11社にとどまっているが、環境省が6月に公的機関として世界で初めて「RE100」に参加したことを機に、今後は日本企業の加盟がさらに増える見通し。同省は日本企業の加盟を促すことで、再エネの市場規模を拡大させ、発電コストの低下などにつなげたい考えだ。
出所:minkabuPRESS
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