日経平均は5日ぶりに反落、米株安や達成感などが意識されて
12日の米国株式市場は下落。ダウ平均は234.44ドル安の43914.12ドル、ナスダックは132.05ポイント安の19902.84で取引を終了した。11月生産者物価指数(PPI)の予想外の加速を警戒し、寄り付き後、下落。ダウは予想外に弱まった雇用関連指標を警戒した売りや、管理医療会社のユナイテッドヘルスの下落が重しとなり、一段安となった。ナスダックは長期金利の上昇が警戒され下落。終盤にかけ、株式相場は下げ幅を拡大し終了した。
米国株安を受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。寄付きで12月限先物・オプション特別清算値(SQ値)算出に絡んだ売買が入った後、日経平均はじりじりと下げ幅を拡大。前日に11月限オプションSQ値や、心理的節目の40000円をつけたことなどが意識されて、達成感を材料とした売りに押された。なお、SQ概算値は市場推計で39434.85円。
日経平均採用銘柄では、一部報道にて、自民、公明両党が、防衛力強化の財源とする所得、法人、たばこ3税のうち、所得税の増税実施時期の決定を先送りすることで一致したと伝わったことから三菱重<7011>、川崎重<7012>、IHI<7013>、日本製鋼所<5631>など防衛関連が総じて下落。このほか、オムロン<6645>、第一三共<4568>、住友ファーマ<4506>、スクリーンHD<7735>、ソニーグループ<6758>などが売られた。
一方、王子HD<3861>は自社株取得を発表したことで大幅高となったほか、バンダイナムコHD<7832>が人気アクションRPGを2025年に世界同時発売すると発表し大幅高。証券会社のポジティブなレポートを材料にカシオ<6952>が上昇。このほか、アドバンテスト<6857>、コニカミノルタ<4902>、シャープ<6753>、ソシオネクスト<6526>などが買われた。
業種別では、医薬品、サービス、機械、その他金融、電気機器などが下落した一方、パルプ・紙、海運の2セクターのみ上昇した。
中国株が弱いことから中国関連銘柄の重しとなっているが、為替は1ドル152円80銭台と朝方比では20銭ほど円安ドル高が進行している。さほど円安推移が輸出関連銘柄の下支えとはなっていないが、11月27日以来の153円台乗せとなれば、日経平均の下げ幅縮小の材料となる可能性はある。後場の日経平均は為替と中国株を睨んだ展開となりそうだ。
<AK>
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