■輸出関連株への資金流入が意識される
■JT、2Q営業利益 10.9%増 4798億円、通期上方修正
■前場の注目材料:シャープ、三重2工場もアオイ電子に売却
■輸出関連株への資金流入が意識される
1日の日本株市場は、売り先行で始まり、その後はこう着の強い相場展開になりそうだ。7月31日の米国市場はNYダウが330ドル安、ナスダックは7ポイント安だった。マイクロソフトやメタ・プラットフォームズの決算評価から買いが先行したが、トランプ米大統領が製薬会社に対し値下げを要求する書簡を送付したことを明かにすると薬品株が売られ、相場の重荷になった。また、6月の米個人消費支出(PCE)統計など予想を上回る経済指標の発表が相次ぎ、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ観測が後退したことも売りに向かわせた。シカゴ日経225先物は大阪比435円安の40765円。円相場は1ドル=150円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で売りが先行して始まることになりそうだ。昨日は取引終了後に決算を発表したマイクロソフトとメタ・プラットフォームズが時間外取引で買われており、支援材料になっていた。先回り的に買われていた面もあり、米国市場の下落の影響から持ち高調整の売りが入りやすいだろう。また、アマゾン・ドット・コムが取引終了後に決算を発表しており、慎重な見通しが嫌気されて時間外取引で下落していることも神経質にさせそうだ。
日経平均株価は前日の上昇部分を帳消しにする可能性があるものの、足もとで40500円処での底堅さがみられており、同水準に接近する局面では押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。もっとも、米国では雇用統計の発表を控えていることもあって、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。物色としては決算を手掛かりとした個別対応になると考えられるほか、為替市場では1ドル=150円台後半と円安に振れて推移しているため、トヨタ<7203>など輸出関連株への資金流入が意識されそうだ。
なお、昨夕決算を発表したところでは、JT<2914>、三菱電<6503>、日本ガイシ<5333>、コニカミノルタ<4902>、Jパワー<9513>、日テレHD<9404>、ナブテスコ<6268>、アルプスアル<6770>、島精機<6222>、王将フード<9936>、マックス<6454>、トラコス<9715>などが注目される。
■JT、2Q営業利益 10.9%増 4798億円、通期上方修正
JT<2914>が発表した2025年12月期第2四半期の連結業績は、売上収益が前年同期比10.5%増の1兆7345億4300万円、営業利益は同10.9%増の4798億7100万円だった。あわせて25年12月期の業績予想の修正を発表。営業利益を6710億円から7390億円に上方修正した。フィリピンやロシア、英国など海外で紙巻きたばこの値上げが浸透し、収益を押し上げる。
■前場の注目材料
・日経平均株価は上昇(41069.82、+415.12)
・為替相場は円安・ドル高(150.70-80)
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・シャープ<6753>三重2工場もアオイ電子に売却
・旭化成<3407>豊田通商と車載向け電池材の優先提供契約、27年半ばから
・商船三井<9104>三井物産と、英で整備港など買収
・ナブテスコ<6268>伊社に油圧機器事業売却
・JVCケンウッド<6632>ドラレコ、全世界で1000万台突破
・新明和工業<7224>車載向け同軸ケーブル加工機を発売、高速通信ハーネス用
・東和薬品<4553>造粒・打錠工程を自動化、3工場に導入、生産能力増
・戸田建設<1860>爆薬装填ホースの自動挿入装置開発、安全性大幅に向上
・エーザイ<4523>抗がん剤「レンビマ」中国で承認、肝細胞がんの治療対象
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 6月失業率(予想:2.5%、5月:2.5%)
・08:30 6月有効求人倍率(予想:1.25倍、5月:1.24倍)
<海外>
・10:45 中国・7月S&P製造業PMI(予想:50.2、6月:50.4) <ST>
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