■エヌビディア決算通過も防衛や仮想通貨関連などの個別物色
■決算発表なし
■前場の注目材料:住友商事、ベトナム農薬買収、大手の販売網獲得、成長市場で攻勢
■エヌビディア決算通過も防衛や仮想通貨関連などの個別物色
21日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、次第に底堅さがみられてくる相場展開になりそうだ。20日の米国市場はNYダウが139ドル高、ナスダックは21ポイント安だった。ウクライナがロシア領内に英国製の長距離ミサイルを発射したとの報道を受けて、地政学的リスクを警戒した売りが先行した。米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事が、インフレの進展が停滞しているとタカ派姿勢を示したことも重荷となった。ただ、ディフェンシブ株の一角が買われるなか、NYダウは終盤にかけて切り返す格好となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の38280円。円相場は1ドル155円30銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り優勢の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時37860円まで売られる場面もみられたが、前日同様、75日線水準で下げ渋る動きとなり、その後は下げ渋る動きのなか、200日線水準で終えている。地政学リスクへの警戒からショートが入ったとみられるが、短期的な売買が中心と考えられる。日経平均株価においても足もとで200日線に上値を抑えられており、38500円辺りでは戻り待ち狙いの売りが警戒されるが、38000円に接近する局面においては、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
また、注目されたエヌビディアの決算は、第3四半期および見通しについても市場予想を上回る内容だったが、時間外取引では売りが先行している。ただし、発表直後には一時6%超の下落となる場面もあったが、その後は下落幅を縮めており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へのネガティブな反応は限られるだろう。アク抜け的な動きも意識されやすく、底堅さを見極めつつ、押し目を狙う動きが期待されそうだ。また、生成AI関連の材料株などには、個人主体の値幅取り狙いの動きも意識されよう。
もっとも、地政学リスクへの警戒が強まるなか、積極的な買いは入れづらいところである。防衛関連のほか、トランプ次期大統領の政権移行チームは、暗号資産(仮想通貨)政策に特化した役職を新設するかどうかについて、業界関係者と協議を行っていると報じられていることから、仮想通貨関連などへの個別材料株物色が中心になりやすいと考えられる。
■決算発表なし
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(43408.47、+139.53)
・1ドル=155.30-40円
・活発な自社株買い
・東証による企業価値向上の要請
・住友商事<8053>ベトナム農薬買収、大手の販売網獲得、成長市場で攻勢
・ミネベアミツミ<6479>グループのエイブリック、複合電源回路に参入、車載カメラ用を来春
・Zenken<7371>外国介護人材の受け入れ支援、地方自治体と協力
・横浜ゴム<5101>筑波大と、ゴム内部構造を鮮明に可視化
・カナデビア<7004>容量1アンペア時の薄型全固体電池
・トラスコ中山<9830>首都圏出荷能力を強化、千葉に自動梱包ライン
・NEC<6701>三井物産などと、量子トークンの実証成功、発行と償還確認
・オリンパス<7733>遠隔で内視鏡診断、映像伝送にIOWN活用、NTTと実証
・三菱電機<6503>福岡に新工場、パワー半導体機器組み立て
・富士フイルム<4901>初の映像制作用カメラ、来年投入へ
・大崎電気工業<6644>独社とエネ使用予測システムを開発
・NTTデータ<9613>ランサム対策に特化、セキュリティーサービスに新メニュー
・ウイングアーク1st<4432>enechainと協業、GX人材育成サービス開始
・荒川化学工業<4968>低誘電ポリイミド樹脂で感光絶縁材、先端半導体狙う
・大阪ソーダ<4046>シリカゲル生産1.5倍、医薬品精製向け
・JFE<5411>川崎の高炉跡地活用、扇町エリアなど整備進む
・西部ガスHD<9536>e―メタン来夏供給、北九州で設備着工
・日油<4403>愛知の医薬用製剤原料製造設備を来年度稼働、生産能力2倍に
・DOWA<5714>グループのメタルマイン、米の亜鉛・銅探鉱権益を譲渡
・旭化成<3407>大手化学、アクリル樹脂の構造改革、撤退・生産削減相次ぐ
・三井化学<4183>中島一代表取締役専務執行役員「半導体向け拡販」
☆前場のイベントスケジュール
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