■株式見通し:底堅さ意識される中、個人主体の中小型株物色に
■前場の注目材料:ミライアル、19年1月期業績予想を上方修正
■中部電、再生エネ200万kW開発、設備容量2倍に
■底堅さ意識される中、個人主体の中小型株物色に
27日の日本株市場は、引き続き底堅さが意識されるものの、こう着感の強い相場展開になりそうである。注目されていた連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の議会上院での証言は、米経済は良好である一方で、世界的な金融・経済情勢や政府政策に関する不透明感が増したことで、今後の状況を静観する姿勢を強調した。今後の利上げは「経済指標を見て判断する」と説明。米国市場はいったん上昇したが続かず、結局、NYダウは33ドル安だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の21530円。円相場は1ドル110円50銭台と前日から円高に振れて推移している。
パウエルFRB議長の発言については想定内といったところであり、サプライズ感はないだろう。もっとも、28日は米10-12月期実質国内総生産(GDP)が公表されるため、これを見極めたいところであろう。また、昨日はインドがパキスタンのテロリスト拠点を空爆したとの報道をきっかけに、先物主導で売られる局面がみられた。ただ、先物手口からは大きく売り越したところはなく、短期筋の仕掛け的な売買が中心とみられる。そのため、短期的な売買中心の中、大きなトレンドは出難いところであろう。
また個人主体の売買が活発だった中小型株についても、インドのパキスタン空爆報道による流れを受けて弱含む銘柄が目立っていた。ただし、アンジェス<4563>が大商いとなるなど、材料性のある銘柄の一角には短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しており、地合い自体はそれ程悪化していないように映る。日経平均がこう着感の強い相場展開とはいえ底堅さが意識される中、個人主体の中小型物色が広がりをみせてくることが意識されそうだ。
■ミライアル、19年1月期業績予想を上方修正
ミライアル<4238>は26日、2019年1月期業績予想の修正を発表。売上高は従来の99億円から100億円、営業利益が同12億円から14.5億円に上方修正した。半導体業界ならびにウエハ業界の好調を受け、出荷容器の底堅い販売と工程内容器需要が継続。あわせて期末配当を従来の10円から20円に増額修正した。
■前場の注目材料
・シカゴ日経225先物は上昇(21530、大阪比+50)
・米原油先物は上昇(55.50、+0.02)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・米中貿易戦争終結への期待感
・中部電<9502>再生エネ200万kW開発、設備容量2倍に
・ホンダ<7267>台湾に140億円、新車好調で設備更新
・三菱電<6503>ロボ軌道生成に強化学習、6軸アーム、動作時間を半減
・三菱重<7011>AI、1000億円事業に、再生エネ需要予測など、3年内めど
・東芝<6502>新型リチウム電池開発、6分充電でEV320キロ走行
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 片岡日銀審議委員あいさつ(高松市)
<海外>
・特になし
<SF>
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