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2021/05/31 - 大豊工業(6470) の関連ニュース。―好業績銘柄の見直し機運高まる、今期大幅増益かつ株価指標“超割安”の6社リストアップ― バリュエーション(投資尺度)面で日本株の割高感が薄れている。日経平均株価を構成する銘柄の予想PER(株価収益率)は、足もと14倍前後で推移しており、20倍台半ばだった今年1月の水準から大きく下がった。3月期決算企業の22年3月期業績見通しで増益予想を示す企業が相次いだことがその背景だ。個別銘柄をみると、製造業を中心に好業績見通しにもかかわらずPERが低い企業は多い。決算発表が一巡したタイミングでは好業績銘柄を選別物色する動きが強まりやすく、ここは

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「業績急回復&超割安」、夏高へエンジン全開の新波動株セレクション <株探トップ特集>

配信元:株探
投稿:2021/05/31 19:30

―好業績銘柄の見直し機運高まる、今期大幅増益かつ株価指標“超割安”の6社リストアップ―

 バリュエーション(投資尺度)面で日本株の割高感が薄れている。日経平均株価を構成する銘柄の予想PER(株価収益率)は、足もと14倍前後で推移しており、20倍台半ばだった今年1月の水準から大きく下がった。3月期決算企業の22年3月期業績見通しで増益予想を示す企業が相次いだことがその背景だ。個別銘柄をみると、製造業を中心に好業績見通しにもかかわらずPERが低い企業は多い。決算発表が一巡したタイミングでは好業績銘柄を選別物色する動きが強まりやすく、ここは割安成長株を改めて見直しておきたいところだ。今回は18日に配信した「上昇復帰へ余力十分、今が狙い目の『最高益&バリュー株』6銘柄精選」に続き、株価指標を使って先高期待が高まる好業績銘柄を追った。

●企業業績は成長軌道への回帰が鮮明に

 株価の割安・割高を測る代表的な指標に、PBR(株価純資産倍率)とPER(株価収益率)がある。PBRが企業の保有資産に対する株価水準を示すのに対し、PERは企業が稼ぐ利益から株価の割安度を測る。PERは株価を1株あたり当期純利益(EPS)で割ることで求められ、数字が小さいほど割安、大きいほど割高と考える。今期の予想ベースを使うのが一般的で、業種平均や同業他社と比較するのに用いられる株価指標だ。ここでは個別銘柄における現在の予想PERが過去の値と比べてどの水準にあるのかという視点から、PERのヒストリカルデータも加味して割安な好業績株を選別してみたい。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込んだ上場企業の業績は、20年4-6月期を底として回復に転じ、直近の20年10-12月期と21年1-3月期は前年同期比で2ケタ増益を達成するなど、成長軌道への回帰が鮮明となっている。コロナ収束が見通せず先行き懸念は拭えないが、足もとでは政府主導で大規模なワクチン接種が始まり、経済活動の本格的な再開や需要回復への期待は高まっている。こうしたなか、今回はここから上値が狙える有望株として、22年3月期に業績急回復を見込んでいる低PER銘柄を6社紹介していく。

日本冶金工業 <5480>

 日本冶金工業はステンレス鋼専業メーカー大手。21年3月期の経常利益は49億9000万円(前の期比21.3%減)に落ち込んだが、自動車関連や産業用機械メーカーの設備投資需要が持ち直すなか、22年3月期は76億円(前期比52.3%増)に急回復する計画を立てる。主原料のニッケル価格は上昇基調にあるものの、値上げで吸収し採算を確保する構えだ。また、海外では“脱炭素”を背景とした太陽光関連用の高耐熱材などの伸びを見込んでいる。業績回復を踏まえ、今期配当を前期比25円増の70円に大幅増配するほか、15万7000株(発行済み株式数の1.0%)または2億5000万円を上限に自社株買いを実施するなど、株主還元にも余念がない。予想PER6倍弱、PBR0.6倍と超割安で見直し余地は大きい。

大豊工業 <6470>

 大豊工業はトヨタ自動車 <7203> 系の自動車部品メーカーで、主力のエンジンベアリングは世界トップクラスのシェアを誇る。自動車産業が大変革期を迎えるなか、摩擦工学をコア技術に電動化をはじめとする技術革新に対応する構えをみせる。注力分野のダイカスト製品ではトヨタの燃料電池車“新型MIRAI”に採用されている。21年3月期の業績はコロナ禍のあおりを受けて上期は大幅な赤字となったものの、中国を中心とする新車市場の回復や徹底した原価低減が寄与し、下期は収益が好転した。22年3月期はこの流れを引き継ぐ形で、経常利益36億円と前期比4.6倍に変貌する計画だ。指標面では予想PER10倍割れに加え、PBRは0.4倍と会社解散価値の半値以下にあり、割安感が際立つ。

ティラド <7236>

 ティラドは自動車のエンジンを冷却するラジエーターを主力とする独立系の熱交換器メーカー。環境配慮型製品や電動化への取り組みに積極的で、トヨタやホンダ <7267> の電気自動車(EV)に高性能熱交換器を供給している。22年3月期業績は、前期に新型コロナウイルスの影響で不振だった米国やアジアを中心に全地域で販売が回復に向かい、経常利益は50億円(前期比3.2倍)に急改善する見通しだ。配当は90円の実施と2期ぶりに復配する方針を示したことも評価され、株価は24日に約2年7ヵ月ぶりの高値水準となる2850円まで上値を伸ばした。その後は利益確定売りに押されているものの、予想PER7倍台、PBR0.5倍近辺と水準訂正余地は大きく一段高に期待したい。

フコク <5185>

 フコクはワイパーブレードラバーをはじめ、ニッチ分野で高シェア製品を数多く輩出している自動車用ゴム製品大手。21年3月期業績は3回にわたる上方修正を経て、経常利益14億3500万円(前の期比46.6%増)と大幅増益を達成した。新型コロナウイルス感染拡大の影響による販売不振で上期は赤字に陥ったが、自動車生産が回復に向かうなか、利益体質の改善を進めたことに加え、雇用調整助成金を計上したこともプラスに働いた。22年3月期の業績は「収益認識に関する会計基準」を適用するため単純比較はできないが、経常利益は35億円と拡大を見込む。また、配当は今期から配当性向30%を目安に実施する方針に変更したことで、40円(前期比18円増)と大幅増配を計画する。配当利回りは4%を超えるほか、予想PER7倍台、PBR0.5倍と極めて割安感が強い。

グンゼ <3002>

 グンゼの21年3月期業績は機能ソリューション、アパレル、不動産・スポーツクラブの全分野で新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて減収減益となったが、続く22年3月期は急回復に転じる見通しだ。フコクと同じく今期から「収益認識に関する会計基準」を適用するため増減率は開示していないが、経常利益段階で82億円(前期は50億9400万円)と07年3月期以来の利益水準へ復帰を狙う。プラスチックフィルム領域で環境対応型商品を強化するほか、アパレルでは消費行動の変化で急成長しているECチャネルの拡販や生産革新などを進める。好業績予想を踏まえ、配当は前期比25円増の140円を予定する。予想PERは13倍台と過去の推移からみてほぼ底値圏にあることから、今後は24倍前後の3年平均値へ向かうことが期待される。

ゴールドクレスト <8871>

 ゴールドクレストは強固な財務基盤を武器に、首都圏を中心にファミリー向けマンションを提供するディベロッパー。少数精鋭の効率経営を強みとし、売上高営業利益率は前期実績ベースで23.5%と高い収益力を誇る。21年3月期の経常利益は前の期比41.0%減の66億6700万円と低迷したが、22年3月期は前期比50.0%増の100億円にV字回復する見通しを示している。低金利の長期化などで都心や都心近郊のマンション需要が堅調に推移するなか、豊富な契約残高を背景に新築分譲マンションの引き渡し戸数が伸びるもようだ。業績回復に伴い、配当は前期比15円増の70円に増配を計画している。予想PER、PBRともに割安圏にあるうえ、配当と株主優待(クオカード)を合算した利回りは4%後半と投資妙味が高い。

株探ニュース
配信元: 株探

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