■株式見通し:売り先行も全体としては底堅い相場展開が見込まれる
■ナトコ、21/10上方修正 営業利益19.40億円←16.00億円
■前場の注目材料:日本製鉄、統合データ基盤構築、2日で生産計画
■売り先行も全体としては底堅い相場展開が見込まれる
4日の日本株市場は、売り先行後は底堅さが意識されそうである。3日の米国市場ではNYダウが23ドル安だった。週次新規失業保険申請件数と5月ADP雇用統計がともに市場予想を上回り、明日の雇用統計も強い内容になるとの見方が広がった。連邦準備制度理事会(FRB)が早期に金融緩和の縮小に舵を切るのではとの警戒感からハイテク株などを中心に利益確定の動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の28995円。円相場は1ドル110円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行の展開となろう。米国同様、雇用統計の内容を見極めたいほか、週末要因もあって積極的な売買は手控えられそうである。もっとも、緩和縮小からの長期金利の上昇、そしてハイテク株への売りの流れとはなったものの、長期金利は比較的落ち着いた値動きを見せていることもあり、これまでの様な売り仕掛け的な動きと違い、利益確定売りの範囲内だろう。
そのため、朝方こそ短期筋の売り仕掛けの動きも出やすいと考えられるものの、ショートカバーも早いため、売り込まれる局面においては押し目狙いのスタンス。また、昨日はファーストリテ<9983>が4%を超える下落から日経平均を約132円押し下げる形だったため、ファーストリテが落ち着いた値動きを見せてくるようでれば、日経平均の下支えとして意識されよう。また、利食い優勢とはいえ為替円安基調からハイテク株への押し目買い意欲は強いと考えられるほか、トヨタ<7203>など自動車株への物色も根強い。金利上昇への思惑からメガバンク等への物色も意識されることから、全体としては底堅い相場展開が見込まれる。
日経平均は75日線が上値抵抗線として意識される一方で、25日線が支持線として機能している。ただし、25日線からは下値を切り上げる形から上放れての推移であり、狭いレンジながらも短期的には煮詰まり感が台頭。29000円まで上昇した後のポジション調整等も一巡したと見られることから、目先的には75日線突破を想定したスタンスになりそうだ。
■ナトコ、21/10上方修正 営業利益19.40億円←16.00億円
ナトコ<4627>は2021年10月業績予想の修正を発表。営業利益を16.00億円から19.40億円に上方修正している。2Q業績は国内外での受注が塗料事業およびファインケミカル事業において想定を上回って推移していることや、足元での事業環境を踏まえての上方修正となる。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29058.11、+111.97)
・1ドル110円30-40銭
・海外コロナワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・日本製鉄<5401>統合データ基盤構築、2日で生産計画
・三菱電<6503>新中計、投資40%増の2.8兆円、FA・空調など重点
・エフテック<7212>ホンダ系部品各社、「非ホンダ」向け取引拡大
・ブリヂストン<5108>2輪用タイヤをヤマハ発に供給
・日立建機<6305>電動ショベルで中国掘り起こし、日欧に続き
・キトー<6409>米でチェーン設備増強、風力需要取り込む
・中外製薬<4519>AIで創薬効率化、臨床候補の抗体医薬品、「非臨床試験」入り
・住友化学<4005>温室ガス削減46%減、30年度目標の上乗せ検討に着手
・花王<4452>合成疑似セラミドで唇の乾燥改善、商品に活用
・DIC<4631>BASF顔料を30日買収完了、欧州委の審査通過見通し
・インフォコム<4348>ドクイティと連携、医師向けSNSで薬剤情報提供
・ロート製薬<4527>ユーカリ油にバリアー機能、スキンケア製品に活用
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 4月家計支出(前年比予想:+8.7%、3月:+6.2%)
<海外>
・特になし <ST>
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