■短期的な値幅取り狙いの商いが中心
■不二越、3Q営業利益 21.0%減 102億円
■前場の注目材料:電業社、インド工場2倍に拡張、大型高圧ポンプ一貫生産
■短期的な値幅取り狙いの商いが中心
5日の日本株市場は、買い先行も次第にこう着感が強まる相場展開が見込まれる。4日の米国市場はNYダウが127ドル高、ナスダックは176ポイント高だった。9月のADP雇用統計で雇用の伸びが予想以上に減速したため、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退し、安心感が広がった。しかし、マッカーシー下院議長の解任を受けた政治的混乱や政府機関閉鎖懸念も根強く上値は限定的となった。米長期金利の低下でハイテクが買われ、ナスダックは終日堅調に推移し相場を支援した。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比310円高の30710円。円相場は1ドル148円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経平均は昨日の下げで節目の30500円を一時下回ったこともあり、足もとでの急ピッチな下げに対する自律反発狙いの動きも入りやすいところである。ボリンジャーバンドの-3σを下回ってきたこともあり、売られ過ぎが意識されやすい点でも、いったんは買いに向かわせやすいタイミングであろう。
ただし、米国市場は経済指標や長期金利の動向に振らされやすく、週末には雇用統計の発表を控えているため、積極的な売買は手控えられやすい。また、東京市場は3連休を控えていることもあり、ポジションを傾けてくる動きは限られる。そのため、あくまでも自律反発狙いのスタンスになり、底入れ感は出にくい。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日の高値水準は意識されるが、マド埋めの動きがみられないようだと、次第に戻り待ちの売りが入りやすくなりそうであり、短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりうそうだ。
物色の流れとしては米長期金利の上昇が一服したことから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの一角が日経平均をけん引する格好となる一方で、バリュー株の持ち高調整は継続しそうだ。原油先物相場の下落からエネルギー株は利食いが入りやすいため、TOPIX型の鈍さが意識されやすいだろう。中小型株についてはマザーズ指数が一段安となったことから換金売りが出やすく、個別に材料のある銘柄に資金が集中することになるとみておきたい。
■不二越、3Q営業利益 21.0%減 102億円
不二越<6474>が発表した2023年11月期第3四半期業績は、売上高が前年同期比6%増の2001.70億円、営業利益は同21%減の102.52億円だった。建設機械分野の一部で生産調整の影響などがあったが、自動車の生産回復や産業機械・市販分野の堅調な需要、さらに設備需要の回復を受けて増収となった。利益面については、前期から継続する原材料・エネルギー価格高騰の影響などが重荷となった。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(33129.55、+127.17)
・ナスダック総合指数は上昇(13236.01、+176.54)
・シカゴ日経先物は上昇(30710、大阪比+310)
・SOX指数は上昇(3424.92、+48.34)
・VIX指数は低下(18.58、-1.20)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・NTT<9432>ドコモ、マネックス証を子会社化、経済圏拡大へ投資に本格参入
・宝HD<2531>米の日本食材卸業を買収、営業・販売強化
・スズキ<7269>軽・小型車の一部仕様変更、価格も改定
・電業社<6365>インド工場2倍に拡張、大型高圧ポンプ一貫生産
・GSユアサ<6674>京大発VBと、CO2分離装置を共同開発
・TOWA<6315>医療プラ製品生産倍増、3年内に工場用地
・住友重<6302>小・中型の電動射出機一新、消費電力65%低減
・IDHD<4709>キンドリルなど7社で、コンソーシアム設立、システム運用の課題解決
・京セラ<6971>再生エネ電力供給参入、自社製の太陽光設備活用
・レスターHD<3156>都築電傘下4社買収
・日軽金HD<5703>グループ会社の日軽金ALMO、EV駆動系・電池増強、50億円投資
・東レ<3402>仏でレギュラートウ炭素繊維増産、年6000トン体制に
・JFE<5411>グリーン鋼材供給、初のオフィスビル向け
・リンテック<7966>ラベルを水中で分離・分別、高耐水・プラ容器向け
・デンカ<4061>阪大微生物病研究会などと次世代mRNA活用、ワクチン共同研究
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・09:30 豪・8月貿易収支(予想:+87.00億豪ドル、7月:+80.39億豪ドル) <ST>
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