『馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術』と題して、私が普段のトレードで使っている分析ツール「トレードステーション」について、その活用方法を、最新のニュース情報も交えながらお話しする連載です。
具体的にテーマや銘柄を交えてお話しします。今回は、半導体関連についてです。1月下旬から2月上旬の米国株式市場ではNYダウ、ナスダック指数の下落とともに、主力ハイテク株に売りが目立っていました。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も落ち込み、東京市場でも半導体セクターに売り圧力が見られました。しかし、世界的な半導体需要は好調であり、利益確定の売り一巡後は切り返す展開も想定されます。そこで、このタイミングで半導体関連の銘柄を確認しておくことに意義がありそうです。
●半導体見本市「セミコン・チャイナ2018」が開催
3月16日から国際的な半導体業界団体のSEMIが主催する見本市「セミコン・チャイナ2018」が、中国の上海市で開催されました。各企業が最新製品や技術を披露する場になる「セミコン・チャイナ2018」では、半導体デバイス製造装置・材料、LED、ウエハ処理、MEMS(機械要素部品)などが焦点となっています。めまぐるしい経済成長を遂げるエレクトロニクス製造の拠点となっている中国では、先端半導体や材料などの国産化戦略が掲げられており、ここでの開催は盛況となりました。また、同見本市は毎年開催規模を拡大しており、来年以降も多くの日本企業が参加を予定しているそうです。
●半導体関連の市場規模
市場調査会社である米Gartnerによると2018年の半導体市場は、2017年の4190億ドルから7.5%増となる4510億ドルになるとの予測を発表しています。同社によると「2016年後半から勢いをつけたメモリ市場の好調が2017年は年間を通して続いたが、2018年もそれが継続する見通しである」とのことです。そのため2018年のメモリ市場規模の予測を236億ドルに引き上げていますので、半導体関連銘柄の利益確定の売り一巡後は切り返す展開が想定されます。
●代表的な半導体関連銘柄
そこで、具体的に半導体関連銘柄についてフィスコアプリで調べてみたところ、下記の銘柄が代表的とみられています。
内外テック<3374>、石原ケミカル<4462>、テクノクオーツ<5217>、新報国製鉄<5542>、旭ダイヤモンド工業<6140>、タツモ<6266>、アピックヤマダ<6300>、石井工作研究所<6314>、ローツェ<6323>、テセック<6337>、サムコ<6387>、CKD<6407>、シーシーエス<6669>、テックポイント・インク<6697>、リオン<6823>、日本電子材料<6855>、東京エレクトロン<8035>
●マトリックスでザラ場の空気を読む
テックポイント・インク<6697>は半導体のファブレスメーカーで米シリコンバレーに本拠を置いておいます。監視カメラ向けや車載向け半導体分野で競争力が高いです。19年12月期の業績観測が報じられており、営業利益は今期予想比4倍強の12億円程度になりそうで、売上高は同25%増の50億円程度とみられています。
例えば、3月15日のマトリックスを見てみると2300円で出来高が15%と急上昇していることがわかります。出来高バーの色の濃さを見ると後場にボリュームアップしていることがわかります。5分足チャートで確認すると、後場に2300円水準で4回上値を抑えられていますが、5回目で抵抗線を上抜けたことが確認できます。そのまま、大引けを迎えましたので、翌日以降の値動きが期待できそうです。
次回も、このような形で、話題のニュースから読み解いたテーマとトレードステーションのツールについてお話します。
※「馬渕磨理子が実践!トレードステーション利用術」は、米国TradeStation Groupが開発したトレーディングツール「トレードステーション」の日本語版(マネックス証券が提供)を馬渕磨理子の見解で注目し、コメントしたものです。開発会社や日本語版提供会社との見解とは異なる場合があります。
(フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子)
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