■株式見通し:材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心に
■宝HD、2Q上方修正 営業利益216億円←181億円
■前場の注目材料:トヨタ、ジェイテクトに駆動系部品移管、グループ競争力向上
■材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心に
22日の日本株市場は、こう着の強い相場展開が見込まれる。21日の米国市場はNYダウが6ドル安だった。IBMが大きく下げており、これがNYダウの重荷となった。ただし、小幅な下落にとどまっており、押し目買い意欲の強さが窺えた。中国の不動産会社の破たん懸念や高インフレの長期化への脅威も良好な企業決算が相殺する格好。また、米長期金利は上昇したもののハイテク株は買われており、センチメントを改善させた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の29625円。円相場は1ドル113円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まることになりそうだ。IBMの下落影響を決算期待から吸収している状況は安心感に繋がるものの、取引終了後に決算を発表したインテルは、予想がコンセンサスを下回ったことから時間外で売られていることもあり、米国においても次第に慎重姿勢が高まってくる可能性はありそうだ。そのため、米ハイテク株が買われた影響も限られることになろう。
日経平均は昨日の500円を超える大幅下落よって25日線をあっさり割り込み、75日線水準まで下げてきた。75日線が位置する28534円水準を支持線として意識してくるかが注目されよう。同水準で下げ渋る動きを見せてくるようであれば、ひとまず調整一巡感も高まりやすいところだ。ただし、この水準を割り込んでくるようだと、28000円水準までは商いの薄い価格帯であるため、利益確定の動きが強まる可能性はあるだろう。
週末要因から積極的な売買は手控えられやすく、目先的には75日線を支持線としたリバウンドを想定するものの、積極的に上値を追う流れは期待しづらいところか。また、来週から決算発表が本格化するため、主要企業の決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まる。日本郵政<6178>の政府保有株の売り出しに伴う需給への影響も警戒されやすいため、材料のある個別銘柄での短期的な値幅取り狙いの商いが中心。特に個人主体の新興市場の中小型株などでは、一部の強い銘柄に短期資金が集中しやすい需給状況だろう。
■宝HD、2Q上方修正 営業利益216億円←181億円
宝HD<2531>は第2四半期業績予想の修正を発表。売上高は1400.00億円から1412.13億円、営業利益を181.00億円から216.16億円に上方修正した。宝酒造が減収となるものの、タカラバイオグループが増収となり、グループ全体では増収となる見通し。利益面では、売上高の増加や売上原価率の低下による売上総利益の増加により、各利益については予想を上回る見通し。
■前場の注目材料
・ナスダック総合指数は上昇(15215.70、+94.02)
・SOX指数は上昇(3412.05、+37.83)
・VIX指数は低下(15.01、-0.48)
・大型経済対策への期待
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・トヨタ<7203>ジェイテクトに駆動系部品移管、グループ競争力向上
・塩野義<4507>コロナワクチン第2/3相試験開始
・パナソニック<6752>欧州TV生産から撤退、来春めど
・ローム<6963>SiCパワーモジュールで中国・正海と合弁
・関西電力<9503>美浜3号機、定期検査で停止
・丸紅<8002>サウジと締結、熱電併給プラントなど建設
・丸紅<8002>米国不動産の資産運用、国内投資家向けサービス
・オリエンタルランド<4661>東京ディズニー、営業時間延長、来月から
・ホンダ<7267>電動自転車にモバイルバッテリー後付け、来年実証
・セイコーエプソン<6724>プリントヘッド外販700億円へ、UVインク対応機拡充
・NEC<6701>北欧5Gプロジェクト、NEC・シスコが構築
・住友化学<4005>大分でCO2を30%削減、購入電力100%再生エネに
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 9月全国消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+0.1%、8月:0.0%)
<海外>
・10:00 ウィリアムズNY連銀総裁質疑応答 <ST>
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