日経平均株価
始値 29365.04
高値 29478.20(09:23)
安値 29283.89(10:48)
大引け 29432.70(前日比 +48.18 、 +0.16% )
売買高 13億4076万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆7235億円 (東証1部概算)
…………………………………………………………………………………………
■本日のポイント
1.日経平均は小幅ながら4日続伸、権利落ち178円分を吸収
2.日銀のETF買い観測が支えとなり後場は底堅さを発揮する展開に
3.アジア株市場が堅調で買い安心感から景気敏感株などに買い入る
4.ファストリテなど日経平均寄与度の高い値がさ株も指数押し上げ
5.値下がり銘柄数は1500を超え、TOPIXはマイナス圏での着地
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比98ドル高と3日続伸した。新型コロナウイルスワクチンの接種拡大による経済正常化期待が強く主力中心株に買いが優勢となった。
実質新年度入り相場となった30日の東京株式市場は、売り買いが交錯し主要株指数は高安まちまちの展開となった。日経平均株価は小幅ながら上値追い基調を継続、TOPIXは反落した。
前日の米国株市場では新型コロナワクチンの普及を背景とした経済活動の正常化期待から景気敏感株が買われ、NYダウが上昇した。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は軟調となり、東京市場も朝方は前日終値近辺で売り買いを交錯させる方向感に乏しい動きだった。しかし、後場に入ると日銀のETF買いの思惑が市場心理を支え、全体相場は強含みで推移。韓国や香港など堅調な値動きをみせるアジア株もポジティブに作用した。海運や空運など景気敏感セクターが上昇し、日経平均寄与度の高い値がさ株への買いも堅調な株価推移に反映された。本日は3月期末の配当権利落ち日にあたることから日経平均ベースで178円程度の下押し圧力が発生していたが、それを吸収して上昇。ただTOPIXはマイナス圏で着地しており、全体の7割強にあたる銘柄が下落した。
個別では、ファーストリテイリング<9983>が高く、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が揃って買われた。日本郵船<9101>も買われた。東洋エンジニアリング<6330>が商いを伴い急伸したほか、マネックスグループ<8698>も物色人気。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が値を上げ、J.フロント リテイリング<3086>なども上昇した。
半面、トヨタ自動車<7203>が軟調、任天堂<7974>も売りに押された。村田製作所<6981>が値を下げ、武田薬品工業<4502>も売りに押される展開。日本郵政<6178>が水準を切り下げ、三菱商事<8058>も安い。オリエンタルランド<4661>も下落した。このほか、エイベックス<7860>、日本アジアグループ<3751>などが大幅安となった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、SBG <9984> 、アドテスト <6857> 、コマツ <6301> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約165円。うち99円はファストリ1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はKDDI <9433> 、京セラ <6971> 、エムスリー <2413> 、バンナムHD <7832> 、セコム <9735> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約58円。
東証33業種のうち上昇は7業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)空運業、(3)ゴム製品、(4)機械、(5)鉄鋼。一方、下落率の上位5業種は(1)保険業、(2)電気・ガス業、(3)パルプ・紙、(4)卸売業、(5)倉庫運輸関連。
■個別材料株
△ベクター <2656> [JQ]
「みんなの電子署名」が商業・法人登記で利用可能。
△KTK <3035> [JQ]
21年8月期業績予想を一転増益予想へ上方修正。
△ジェーソン <3080> [JQ]
生活必需商品の販売好調で21年2月期業績は計画上振れ。
△マーチャント <3121> [東証2]
お宝グッズのNFT化・販売プラットフォーム運営を開始。
△セレス <3696>
ライトアップとの業務提携発表で業容拡大を期待。
△パ・システム <3847> [JQ]
21年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△タカトリ <6338> [東証2]
パワー半導体向けSiC材料切断加工装置の大口受注を獲得。
△ジオコード <7357> [JQ]
「ネクスト SFA」がグーグル広告との機能接続を開始。
△JMS <7702>
新型コロナウイルスワクチン接種のためのシリンジを開発。
△マネックスG <8698>
ビットコイン価格が再び上昇基調強める。
▼WSCOPE <6619>
海外公募による1株当たり利益の希薄化を警戒。
▼エイベックス <7860>
配当・株主優待権利落ちで利回り妙味後退。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)サインポスト <3996> 、(2)東洋エンジ <6330> 、(3)クロスマーケ <3675> 、(4)ギークス <7060> 、(5)AOITYO <3975> 、(6)荏原実業 <6328> 、(7)ダイセキ <9793> 、(8)マネックスG <8698> 、(9)キャピタルA <3965> 、(10)スペースVH <1448> 。
値下がり率上位10傑は(1)日本アジアG <3751> 、(2)エイベックス <7860> 、(3)ケーユーHD <9856> 、(4)DVx <3079> 、(5)ハードオフ <2674> 、(6)ブラス <2424> 、(7)アルファ <3434> 、(8)クワザワHD <8104> 、(9)ブルドック <2804> 、(10)三愛石 <8097> 。
【大引け】
日経平均は前日比48.18円(0.16%)高の2万9432.70円。TOPIXは前日比15.48(0.78%)安の1977.86。出来高は概算で13億4076万株。東証1部の値上がり銘柄数は541、値下がり銘柄数は1564となった。日経ジャスダック平均は3916.14円(8.16円安)。
[2021年3月30日]
株探ニュース
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