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2019/11/12 - 日進工具(6157) の関連ニュース。~超硬小径エンドミルで業界No.1、開発センターの新設で次に備える~・2020年3月期の上期が終わったところで通期見通しを下方修正した。中国での自動車減産が波及している。米中ハイテク摩擦は予断を許さないが、一本調子で悪化するわけではない。5Gは来期以降に本格化してくる。この下期がボトムとなろう。・自動車関連では、LEDライトの普及にみられるデザイン性の向上や、ADAS(先進運転支援システム)の拡がりが精密工具の需要に結びついている。5G関連もすでに試作から製品化の段階にあり、新しい精密加工の分野が本格化しよう。5Gは、スマホはもちろん、IoTを通して社会インフラに波及していくので、今後への期待は

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【IRアナリストレポート】日進工具(6157)

著者:鈴木 行生
投稿:2019/11/12 14:44

~超硬小径エンドミルで業界No.1、開発センターの新設で次に備える~

・2020年3月期の上期が終わったところで通期見通しを下方修正した。中国での自動車減産が波及している。米中ハイテク摩擦は予断を許さないが、一本調子で悪化するわけではない。5Gは来期以降に本格化してくる。この下期がボトムとなろう。

・自動車関連では、LEDライトの普及にみられるデザイン性の向上や、ADAS(先進運転支援システム)の拡がりが精密工具の需要に結びついている。5G関連もすでに試作から製品化の段階にあり、新しい精密加工の分野が本格化しよう。5Gは、スマホはもちろん、IoTを通して社会インフラに波及していくので、今後への期待は大きい。

・前期まで5期連続の過去最高利益となったが、今期は売上が伸びない中で、コスト負担が増す。新たな開発センターを建設、タングステンなどの原材料アップ、2020年1月の当社主催の大掛かりな展示会などによって、2020年3月期は減益となろう。

・プライベートな展示会(「NS TOOL プライベートショウ2020」)では、当社の超硬工具の用途開発を機械メーカーと一緒になって顧客に提示する。新開発センターでも、実際の加工ができるように機械を揃え、次のニーズを開発に活かしていく。

・開発センター(投資額13億円)は、仙台工場の敷地で11月に完成予定である。精密加工に必須の先端的な免震・制震構造を取り入れた。精密電子デバイスの新分野は、当社の工具需要に一段と結びつくので、次の新工場に対応する必要もあろう。内部資金で十分充当できるので、タイミングを見ながら先行することになろう。

・後藤社長の経営哲学は、利益率重視で規模は追わない。顧客が新製品の加工方法を開発している段階から関わっていく。業界トップのCBN(立方晶窒化ホウ素)素材を利用した高付加価値小径エンドミルは、内外とも用途が広がっている。次のPCD(ダイヤモンド焼結体)素材を利用したエンドミルも、鏡面加工の分野などで市場開拓が始まっている。

・今期は減益ながら、新規市場の広がりで、高水準の業績を確保することはでき、来期は増益に転換しよう。グローバルな競争力は高まっている。株価は割安ゾーンにあるので、ニッチな市場で高収益を実現する企業として引き続き注目したい。

目 次
1.特色 超硬小径エンドミルで業界トップ
2.強み 一貫した集中と差異化で攻める
3.中期経営戦略 さらなる小径化・長寿命化を進め、内外の新市場を開拓
4.当面の業績 調整局面ながら新規重要の寄与もあり、減益を乗り切ろう
5.企業評価 競争力の強化で先行し、高収益を継続

日進工具 <6157>
企業レーティング
株価
(2019年11月11日)
2283円
時価総額 286億円
(12.5百万株)
PBR 2.06倍
ROE 10.4%
PER 19.6倍
配当利回り 2.0%
総資産 15754百万円
純資産 14033百万円
自己資本比率 88.3%
BPS 1112.5円
(百万円、円)
決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 EPS 配当
2012.3 5781 962 1032 535 43.0 8.75
2013.3 5997 921 951 527 42.2 9.75
2014.3 6418 1069 1107 694 55.6 15.0
2015.3 7402 1481 1534 973 77.9 20.0
2016.3 8382 1914 1954 1342 107.4 25.0
2017.3 8825 2013 2026 1420 113.6 40.0
2018.3 9767 2685 2733 1903 152.2 45.0
2019.3 10476 2879 2894 1970 157.6 45.0
2020.3(予) 9590 2150 2160 1460 116.8 45.0
2021.3(予) 10000 2300 2300 1570 130.5 45.0

(2019.9ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2012年10月に1:2、2014年10月に1:2、2017年1月に1:2の株式分割を実施。2016.3期以前のEPS、配当は修正ベース。2014.3期は60周年記念配(5円相当)、2017.3期は2部上場記念配(5円)、2018.3期は1部上場記念配(5円)を含む。
 
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。

レポート全文はこちらから
http://www.belletk.com/niltusinnkougu201911.pdf
 

日本ベル投資研究所の過去レポートはこちらから

配信元: みんかぶ株式コラム

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