東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1300を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、輸送用機器、医薬品、空運など9業種が上昇。一方、鉱業、鉄鋼、サービス、建設など24業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス、東エレク、ファーストリテ<9983>、大塚HD<4578>などが堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、リクルートHD<6098>、ファナック<6954>、フジクラ<5803>などが軟調だった。
前日の米国市場は、市場予想を下回る収益予想を示したシスコ・システムズが急落となったことなどが警戒され、主要株価指数は下落した。人工知能(AI)の急速な普及が既存のビジネスを代替し、ソフトウエア関連企業の懸念が再燃したことが投資家心理を圧迫した。東京市場もこの流れを受け、SaaS関連株や電線株などが売られたほか、決算サプライズが限定的だったソフトバンクGも地合いに押され、日経平均の下げ幅は一時900円を超えた。ただ、円相場が1ドル=153円台前半へと円高修正され、自動車株など輸出株の一角が堅調に推移しているほか、米国市場の取引終了後に市場予想を上回る良好な決算を発表したアプライド・マテリアルズが大幅に上伸していたことは下支え要因に。後場には、ソフトバンクGが一段と下げ幅を広げたことも、再び投資マインドを悪化させた。
全体相場としては、短期的な過熱感が燻っていたところで、週末の持ち高調整も加わり、想定通り利益確定が出たが、中長期的な先高期待は依然変わらない印象だ。足元で、米国景気の下振れに対する警戒感が強まるなか、米CPIの結果が市場予想を上回り、景況感の改善が示されれば、投資家心理にはポジティブに働く。ただ、AI起因のテック株の不透明感の程度は正確に注視しておく必要があろう。
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