■A&D <7745> 1,326円 (+300円、+29.2%) ストップ高
東証1部の上昇率トップ。エー・アンド・デイ <7745> がストップ高。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を500億円から515億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を42億円から53億6000万円(同21.7%増)へ、純利益を25億5200万円から34億3000万円(同2.7%増)へ上方修正すると発表しており、好感された。22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は21億3400万円(前年同期比43.5%増)だった。為替相場が円安傾向で推移したこと、医療・健康事業では複数の国での新型コロナウイルス感染症対策として需要が高まっていること、計測・計量機器事業ではコロナ禍からの回復が想定以上であったことなどにより、売上高が当初の予想を上回った。加えて、利益率の高い製品が好調なことやコストダウンもあり、利益も当初予想を上回っているため、通期見通しを上方修正する。あわせて、中期経営計画の目標値に関して、最終年度となる24年3月期連結売上高を575億円から605億円へ、営業利益を59億円から70億円へ、純利益を35億1000万円から41億円へ上方修正しており、こちらも好感されたようだ。
■デジハHD <3676> 2,269円 (+400円、+21.4%) ストップ高
東証1部の上昇率2位。デジタルハーツホールディングス <3676> がストップ高。ゲームソフトの不具合を検出するデバッグ事業を手掛けるが、今期はM&Aによる増収効果や利益体質への転換が進んだことで収益は会社側の想定を上回る推移となっている。9日取引終了後に発表した22年3月期上期(21年4-9月期)の決算は売上高が前年同期比28%増の134億9800万円、営業利益は同2.6倍の13億7000万円と急拡大、これが株価を強く刺激する格好となった。
■京極運 <9073> 891円 (+150円、+20.2%) ストップ高
京極運輸商事 <9073> [JQ]がストップ高。同社は9日取引終了後、集計中の22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結売上高が41億4200万円から43億2700万円(前年同期比11.5%増)へ、営業利益が4500万円から5500万円(同2.1倍)へ、純利益が5200万円から6800万円(同2.1倍)へ当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、好感された。石油・ドラム缶等販売事業における販売、配送数量の増加、貨物自動車運送事業における輸送数量の増加、倉庫事業における荷役作業の取扱数量及び配送量の増加、タンク洗滌・修理事業における工事受注件数の増加により、上期は増収増益となる見込みとしている。なお、通期予想は原油価格の推移や新型コロナウイルスの感染状況により景気動向が不透明として据え置いた。
■プレイド <4165> 3,085円 (+501円、+19.4%) ストップ高
プレイド <4165> [東証M]がストップ高に買われた。同社は9日取引終了後、22年9月期連結売上高の見通しを74億1900万円(前期比36.3%増)から78億2800万円(同43.8%増)まで、営業損益を15億6500万円の赤字から13億4300万円の赤字まで(前期は1億7000万円の黒字)、純損益を16億9400万円の赤字から14億7300万円の赤字まで(同1億600万円の赤字)とレンジで開示したが、前日9日まで決算への警戒で売られていたため、アク抜け感が出たようだ。プレイドSaaS事業の売上総利益率は良好な水準を維持できる見込み。今期はプロダクト開発力強化に向けたエンジニア・デザイナーの人員増強など、中長期に向けた成長投資も積極的に行う方針であるとしている。
■光ビジネス <3948> 621円 (+100円、+19.2%) ストップ高
光ビジネスフォーム <3948> [JQ]がストップ高。9日の取引終了後、21年12月期の単独業績予想について、売上高を83億円から95億円(前期比30.9%増)へ、営業利益を3億5000万円から11億円(同2.5倍)へ、純利益を2億5000万円から7億円(同97.4%増)へ上方修正し、あわせて期末一括23円を予定していた配当予想を28円に引き上げたことが好感された。7月から8月にかけ新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が急増したことを受けて、第5波が長期化した場合による影響を考慮していたが、第3四半期までの実績から保守的な予想となっていたことが要因としている。なお、第3四半期累計(1-9月)決算は、売上高73億1600万円(前年同期比34.4%増)、営業利益8億9500万円(同2.4倍)、純利益5億9000万円(同2.4倍)だった。
■ケイアイ不 <3465> 7,160円 (+1,000円、+16.2%) ストップ高
東証1部の上昇率4位。ケイアイスター不動産 <3465> がストップ高の7160円に買われた。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1850億円から1900億円(前期比22.0%増)へ、営業利益を200億円から243億円(同93.4%増)へ、純利益を130億円から150億円(同96.9%増)へ上方修正し、あわせて115円を予定していた期末配当予想を130円に引き上げると発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症拡大を背景としたライフスタイルの変化に伴う持ち家志向の高まりが継続しており、強い需要を背景に利益率が上昇していることに加えて、ITインフラの活用(ミツカルプロなどの活用)により生産性が向上し収益性が高まっていることが寄与する。なお、年間配当は245円(前期139円)を予定している。第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高914億8700万円(前年同期比38.6%増)、営業利益124億1300万円(同3.3倍)、純利益77億6400万円(同3.5倍)だった。
■ヨネックス <7906> 894円 (+123円、+16.0%)
ヨネックス <7906> [東証2]が大幅反発し、年初来高値を更新。同社は9日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を680億円から710億円(前期比37.7%増)へ、営業利益を40億円から55億円(同5.3倍)へ、純利益を30億円から43億円(同3.9倍)へ、年間配当予想を6円から8円(前期は4円50銭)へ上方修正すると発表しており、好感された。配当の内訳は中間が5円(普通配当3円、創業75周年記念配当と特別配当が各1円)、期末が3円。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益は41億8900万円(前年同期は2億1500万円の赤字)だった。下期も中国のバドミントン、北米のテニスの好調が継続すると見込まれ、増収に伴う売上総利益の増加が見込まれる。一方で、中国における来期以降を見据えたプロモーションの実施と、日本国内の市場回復へ向けた積極的なマーケティング施策を行うことによる販管費の増加を織り込み、通期見通しを修正したとしている。
■ウィルG <6089> 1,596円 (+216円、+15.7%)
東証1部の上昇率5位。ウィルグループ <6089> が急反騰し年初来高値を更新。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1270億円から1300億円(前期比9.9%増)へ、営業利益を40億5000万円から45億円(同11.7%増)へ、純利益を22億8000万円から25億1000万円(同6.2%増)へ上方修正したことが好感された。上方修正は8月に続き2回目で、上期において人材紹介や人材派遣がともに順調に推移するほか、販管費の一部が第3四半期以降の繰り越しとなったことが要因としている。また、業績修正に伴い、25円を予定としていた期末一括配当予想を34円にするとあわせて発表しており、これも好材料視された。前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高639億1300万円(前年同期比9.9%増)、営業利益26億8500万円(同20.9%増)、純利益16億9800万円(同30.2%増)だった。
■ネクソン <3659> 2,383円 (+284円、+13.5%)
東証1部の上昇率6位。ネクソン <3659> が急反騰。同社は9日取引終了後、21年12月期第3四半期累計(1-9月)連結営業利益が885億6500万円(前年同期比7.6%減)となり、会社計画の788億700万円から840億3300万円までのレンジに対して、その上限を上回ったと発表しており、好感された。主に韓国及び中国地域での売り上げが好調であったため。あわせて、21年12月期連結売上高の見通しを2714億3100万円から2771億8300万円まで(前期は2930億2400万円)、営業利益を910億3000万円から954億6700万円まで(同1114億5000万円)、純利益を931億7900万円から964億7200万円まで(同562億2000万円)とレンジで開示した。在外子会社が保有するドル建ての現金預金及び売掛金などから発生する為替差益が前期実績を上回る見込みであり、また、在外子会社の未分配利益に対して計上する繰延税金費用が前期実績を下回る見込みであるためとしている。
■芝浦機 <6104> 2,994円 (+352円、+13.3%) 一時ストップ高
東証1部の上昇率7位。芝浦機械 <6104> が急反騰。一時ストップ高の3145円に買われ、年初来高値を更新。9日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1060億円から1130億円(前期比22.0%増)へ、営業利益を27億円から43億円(同11.3倍)へ、最終利益を10億円から28億円(前期28億9800万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。上期において、国内外向け成形機や中国向け工作機械、国内半導体製造装置向け電子制御装置などが堅調に推移し、業績が計画を上回って着地したことが要因。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高536億9700万円(前年同期比26.9%増)、営業利益23億7700万円(前年同期3億1500万円の赤字)、最終利益17億9200万円(同10億5200万円の赤字)だった。
■大幸薬品 <4574> 844円 (+88円、+11.6%)
東証1部の上昇率9位。大幸薬品 <4574> が6日ぶりの急反騰で、前日9日比17.3%高の887円まで急騰する場面があった。同社は9日取引終了後、21年12月期第3四半期累計(1-9月)連結営業損益が15億7800万円の赤字となり、通期計画の20億円の赤字と比べて赤字幅が改善していると発表し、好感されたようだ。なお、20年12月期が決算期変更による変則決算であったため、前期との比較は記載されていない。第3四半期(7-9月)の連結営業損益は7億200万円の黒字となり、第1四半期(1-3月)の1億9000万円の赤字や第2四半期(4-6月)の20億8900万円の赤字に対して黒字化を達成した。感染管理事業の需要は新型コロナウイルス感染症拡大期における高い需要水準との比較では低調だが、コロナ禍前の19年第3四半期(10-12月)との比較では堅調であるとしている。
■西日本FH <7189> 778円 (+75円、+10.7%)
西日本フィナンシャルホールディングス <7189> が急反騰。9日の取引終了後、22年3月期純利益予想について、205億円から235億円(前期比29.9%増)へ上方修正しており、これが好感されたようだ。上期(4-9月)の実績などを踏まえて通期見通しを見直した。また配当予想について、期末配当を15円から20円に増額し、年35円(前期30円)とした。同時に発表した4-9月期決算は経常収益700億4000万円(前年同期比5.4%増)、純利益156億5500万円(同65.8%増)だった。あわせて、上限を400万株(発行済み株数の2.70%)、または20億円とする自社株買いの実施を発表。取得期間は11月10日から2022年2月末日まで。
■フロンテオ <2158> 3,095円 (+246円、+8.6%)
FRONTEO <2158> [東証M]が急反発。同社は強力な上昇トレンドを継続、特に10月上旬以降は継続的な実需買いが観測されるなか上げ足の速さが際立っている。10日は一時336円高の3185円と未踏の3000円大台を突破し、上場来高値更新となった。人工知能(AI)分野の技術や知見を武器に電子データ収集や分析リーガルテック事業を展開。また、AI技術を横展開して医療AIなどライフサイエンス分野などへの応用で新境地も開拓している。直近では、9日取引終了後、AIレビューツール「KIBIT Automator」を顧客のデータ保管環境に接続して解析を行う相互接続機能を用い、迅速な文書レビューの実施に成功したことを発表、株高を後押しする形となった。
■日産自 <7201> 634円 (+44.3円、+7.5%)
日産自動車 <7201> が急反発、7%を超える上昇で600円台を大きく回復してきた。同社は9日取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表、最終損益は600億円の黒字から1800億円の黒字(前期は4486億9700万円の赤字)に、従来計画比で3倍となる大幅増額となった。これがポジティブサプライズを誘った。今期の自動車販売台数見通しは引き下げたものの、これについては事前に織り込みが進んでおり、一方で販売奨励金の減少や持ち分法適用会社による投資利益改善が反映され、最終損益に貢献する見通し。
■ニチコン <6996> 1,134円 (+77円、+7.3%)
ニチコン <6996> が続急伸。9日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を40億円から46億円(前期比2.9倍)へ増額しており、これを好感した買いが入ったようだ。売上高予想も1300億円から1325億円(同14.2%増)へ引き上げた。上期(4-9月)においてアルミ電解コンデンサーが伸長したほか、電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)向け機器用フィルムコンデンサーの売り上げが大幅に増加しており、これを踏まえて通期見通しを見直した。なお、同時に発表した4-9月期決算は、売上高650億7500万円(前年同期比21.4%増)、営業利益17億3900万円(同2.9倍)だった。
■マクロミル <3978> 912円 (+60円、+7.0%)
マクロミル <3978> が大幅に3日続伸。同社は9日、大塚製薬(東京都千代田区)の男性化粧品ブランド「UL・OS(ウル・オス)」のプロモーションにおいて、新広告ソリューション『Macromill Ads(マクロミルアズ)』が活用されたと発表しており、材料視されたようだ。マクロミルでは130万人の消費者パネルから得られる多様なデータ基盤を構築し、これを活用してプランニング、広告配信、効果測定に至るまで、顧客企業のマーケティングにおける広告・宣伝領域をワンストップで支援するソリューションを開発。そのソリューション提供を行うデジタル広告事業「Macromill Ads」を本格的に開始した。
※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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