一方で、ETFの分配金拠出のための現物株売りが一巡した後は、需給が改善するとの見方もあり、押し目拾いを意識した動きも出てくるだろう。日経平均は週初に急騰した後は、こう着感の強い相場展開が続いているが、底堅さは意識されている。5月の大型連休明け後にあけたマドを完全に埋め切れてはいないが、需給改善後の突破も期待されるところ。
米中協議再開のほか、ファーウェイについては影響が限られるとはいえ、規制緩和の動きにより、新規でのショートポジションは積み上がりづらいところではある。足元で小売企業の決算が続いているが、ポジティブな決算に対しては評価した動きがみられており、物色意欲の強さは窺えるとみられる。
来週は小売企業の決算がピークとなるほか、センチメントに影響を与える安川電<6506>
の決算も予定されている。これを睨みながらの展開といった警戒感もあるが、目先的にはリバウンドを意識したスタンスといったところであろう。物色としては国内外の機関投資家が動きづらい中、個人主体の材料株物色が中心になりやすい。
昨日は5G関連としてタツタ電線<5809>が賑わっていたが、次世代のワイヤレスネットワークを支えるには、膨大な量のワイヤーが必要となると米紙WSJが報じている。通信株のほか、電線株への物色に広がりがみられる可能性がある。その他、ソフトバンクG<9984>の孫社長は、韓国の文在寅大統領と会談し、人工知能(AI)分野に積極的に投資するべきだと強調したと報じられている。ソフトバンクG、ソフトバンク<9434>の動向も注目される。
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