で融資基準の厳格化などが確認されたことも重しとなった。一方、重要インフレ指標の発表を前に下値も限定的で、ナスダック総合指数は+0.17%と小幅続伸。米ハイテク株高を引き継いで日経平均は70円高と29000円を回復してスタート。為替の円高一服などが支援したほか、株主還元などが好感された鉄鋼や海運などのバリュー(割安)
株にも買いが入ったことで前場中ごろから騰勢を強めた。また、海外景気の先行き不透明感が強まる中、消去法的に日本株の資産配分比率を高めている海外投資家が増えているとの指摘も聞かれた。日経平均は後場も強含み、取引終盤に29262円(312円高)とこの日の高値を付けた。
大引けの日経平均は前日比292.94円高の29242.82円となった。東証プライム市場の売買高は13億4751万株、売買代金は3兆2746億円だった。セクターでは鉄鋼、卸売、輸送用機器が上昇率上位となった一方、空運のみが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の82%、対して値下がり銘柄は16%だった。
個別では、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>の半導体や、イビデン<4062>、富士電機<6504>、三井ハイテック<6966>などのハイテクが全般上昇。三井住友<8316>、第一生命HD<8750>の銀行・保険のほか、INPEX<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、住友鉱<5713>、DOWA<5714>の非鉄金属も総じて高い。今期の増益・増配見通しなどが好感されたJFE<5411>と東京鐵鋼<5445>が揃って急伸し、日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>などは連れて大幅高。川崎汽船<9107>は株主還元の強化が評価された。郵船<9101>は減配幅の大きさが嫌気されて後場開始時に一時崩れたが、その後は持ち直した。伊藤忠<8001>、住友商事<8053>は株主還元が好感されて後場に急伸し、三井物産<8031>、三菱商事<8058>なども買われた。マクニカHD<3132>、LITALICO<7366>、インソース<6200>なども決算が評価された。
一方、今期の大幅減益見通しが失望された東邦チタニウム<5727>が急落し、12日に決算を予定している大阪チタ<5726>も連れて大幅安。リコー<7752>、ユニ・チャーム<
8113>、新日本科学<2395>、GMOペパボ<3633>なども決算が嫌気されて大幅に下落。飯野海運<9119>、JUKI<6440>は決算がネガティブ視され、後場から急落した。
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