日経平均は大幅反発、米株高と円安進行で投資家心理が改善
17日の米国株式市場は反発となった。ダウ平均は46190.61ドルと前日比238.37ドル高、ナスダック総合は22679.98と117.44ポイント高で引けた。背景には、ドナルド・トランプ米大統領が対中通商協議に前向きな姿勢を示したことで貿易摩擦への警戒が後退したほか、地銀決算の想定超えも買い戻しを誘ったとの見方がある。
米株式市場の動向を横目に、20日の日経平均は750.56円高の48332.71円と反発して取引を開始した。東京株式市場の寄付き後は、米中通商懸念のいったん緩和に加え、円相場の対ドルでおおむね149円台半ばからの上げ幅を維持する中、投資家心理が改善。主力ハイテク関連および輸出関連が買われる一方で、地政学リスクや米長期金利上昇の警戒も残存したが、堅調な値動きのまま前場終値に至った。需給面では寄付き直後の買い先行から、利食い・ポジション調整も交えた循環物色の様相が窺えた。
個別では、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、 東エレク<8035>、 アドバンテスト<6857>、TDK<6762>、ファナック<6954>、リクルートHD<6098>、日東電<6988>、ソニーG<6758>、テルモ<4543>、コナミG<9766>、バンナムHD<7832>、任天堂<7974>、KDDI<9433>などの銘柄が上昇。
一方、良品計画<7453>、住友鉱<5713>、ベイカレント<6532>、ルネサス<6723>、ソシオネクスト<6526>、関西電<9503>、DOWA<5714>、中部電<9502>などの銘柄が下落。
業種別では、東証33業種のうち水産・農林業以外のすべてが上昇する展開となった。なかでもゴム製品、電気機器、情報・通信業などの上げが目立ち、銀行業や証券・商品先物取引業などもプラスとなっており、幅広いセクターに買いが波及している。
後場の日経平均株価は、前場の上昇を維持しつつも一段の上値追いには慎重な展開となる見通しである。米国株の好調維持に加えて、為替の円安基調が安定していることが下支え材料と言えよう。ただし、米長期金利の上昇や米中地政学リスクの再燃が重しとなる可能性も残る。需給面では、前場の上昇を受けた利食い売りやポジション調整の動きが後場警戒される。
<AK>
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