■株式見通し:29000円を挟んだこう着のなかで押し目拾いのスタンスに
■高島屋、1Q営業損失 赤字幅縮小 7.17億円、前年同期は73.68億円の損失
■前場の注目材料:三菱電、1万回転、薬液均一塗布、半導体製造向けモーター開発
■29000円を挟んだこう着のなかで押し目拾いのスタンスに
28日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が見込まれる。25日の米国市場はNYダウが237ドル高だった。連邦準備制度理事会(FRB)が発表したストレステストの結果で大手23行が不況シナリオでも、自己資本比率規制の2倍の資本水準を維持するとの好結果や、バイデン政権が提示しているインフラ投資計画が法制化に向けて前進したことを好感。景気循環株の買いが強まり、NYダウは終日堅調に推移した。一方、長期金利の上昇を受けてハイテク株の買いは後退している。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の29010円。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、29000円を挟んだこう着感の強い相場展開が続きそうである。日経225先物のナイトセッションは28960円~29030円での狭いレンジでの推移が続いていたこと、出来高も低水準だったこともあり、方向感を掴みづらくさせそうである。先週末の日経平均は29000円を回復し、週初の下落部分を吸収しており、75日線を僅かに下回って取引を終えている。まずは同水準での底堅さを見極めることになるだろう。
米国ではインフラ投資計画のほか、FRBのストレステストの結果を受けて景気敏感株や金融株が買われている。長期金利の上昇からハイテク株は見送られる格好とはなったものの、インフレ圧力は高まっておらず、売り材料にはならないだろう。また、VIX指数は低下していることもあり、リスク選好の状態であることから、売り仕掛け的な動きの出しづらいところでもある。そのため、短期的に売り仕掛けてくる流れとなるようだと、押し目拾いのスタンスに向かわせそうである。
また、25日の米国では景気敏感株を中心に買われていたものの、国内においては新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が足元で増加傾向にあり、東京五輪を控えて4回目の緊急事態宣言への警戒にも繋がりやすく、米国同様に景気敏感株への物色にはシフトしづらい面もありそうだ。そのため、ハイテクなどグロース株への押し目を狙うスタンスといったところか。その他、日経平均はこう着ながらも29000円処での底堅さが意識されやすく、こう着感の強い相場展開のなか、個人主体の短期値幅取り狙いの資金は、新興市場を中心とした中小型株での物色が強まりやすいと考えられる。
■高島屋、1Q営業損失 赤字幅縮小 7.17億円、前年同期は73.68億円の損失
高島屋<8233>は2022年2月期第1四半期決算を発表。営業損失は7.17億円となり前年同期(73.68億円の損失)から赤字幅が縮小。コンセンサス内での進捗となる。国内百貨店では、前年のコロナ感染拡大に伴う臨時休業や営業時間短縮の反動から、入店客数・売上ともに前年から大きく回復した。商業施設は、3回目の緊急事態宣言の発出を受け、営業時間の短縮および臨時休業を実施したが、休業などの実施規模は前年より小さく、東神開発は増収増益に。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29066.18、+190.95)
・NYダウは上昇(34433.84、+237.02)
・VIX指数は低下(15.62、-0.35)
・米原油先物は上昇(74.05、+0.75)
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・三菱電<6503>1万回転、薬液均一塗布、半導体製造向けモーター開発
・スズキ<7269>鈴木修会長退任、新体制始動、インド電動化戦略が焦点
・大同特殊鋼<5471>23年度の営業益400億円超、海外で車以外拡販
・三菱自<7211>排ガス検査に罰金33億円、独当局に納付
・パナソニック<6752>溶接事業をSNS発信、海外潜在需要狙い
・島津製作所<7701>堀場と協業で第1弾製品、代謝産物を高精度計測
・シンフォニア<6507>オンライン販売に参入、売れ筋60種、2日後納品
・ヤマハ発<7272>加茂農園とドローンで種もみ散布、コスト・労働力削減
・IHI<7013>米GEガスパワーとアンモニアガスタービンで協業検討
・東芝<6502>取締役会立て直し、永山氏は再任否決、統治改革急ぐ
・古河電工<5801>車用耐熱電線を開発、耐摩耗、JASOの8倍
・パナソニック<6752>テスラ全株売却、電池供給は継続
・日本板硝子<5202>光通信機器を小型化、外径125マイクロメートルのレンズ
・山陽特鋼<5481>欧工場に水素プラント、加熱工程CO2を50%減
・三井化学<4183>まぶしい光防ぐ運転者向けメガネ、特定波長光カット
☆前場のイベントスケジュール
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