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※2018年12月25日9時に執筆
年の瀬の待ちどおしかったクリスマス・ウィ−クも、多くの個人投資家にとって心休まらない3連休となってしまった。先週末のNY株式市場は続落し、下げ止まり感の見いだし難いチャ−トを刻みながらの厳しい状況下にある。
私が株式投資をはじめたのは1985年だ。以来、米国株の本格調整を数回経験してきた。それは、はっきりとわかる景気循環の中での米国経済の不調期への入り口確認(リセションがメディアで連呼されはじめる時)から次の好景気に向けた諸政策が出揃う(金融引き締め調節の終了宣言から金融緩和開始までの1年から2年のタイムラグ)までの間の株式市場の大幅な水準訂正を伴う停滞相場だ。
現在の状況は、そのスタ−トを切ったばかりの位置にあると思う。今回の事態は避けて通れた危機だったとも思う。引き金を引いたのが一人の男の横暴だったことは悔やみきれない。
実は、私が経験した米国の株式市場の本格調整のとき、日本株は連日新高値を更新続けたからその記憶が余計に鮮烈なのである。日経平均が38957円に上り詰めた日本のバブルの絶頂期に、NY株は地獄の底を這っていたのである。
しかし、今回はそんな夢物語は期待するだけ無駄であろう。NY株の下げで生じた損失を穴埋めするために日本株を値段はおかまいなしに機械的に処分してくる外国人投資家と、日経平均の下げっぷりに恐怖を感じた日本人投資家が底に打ちつけるように投売りを出してくる光景が目に浮かぶ。
たとえ焼け石であっても、水はかけないといけない。日本の危機は、日本で対策を実行すべきである。消費税凍結、証券税制撤廃、やれることは何でもやる。嵐が過ぎ去るのを待つだけの政治家では10年前の日経平均6994円だって当然に有り得るのだ。今が、もっとジタバタしないといけない時であることを株式市場が発信しているのだ。
直近の個別株については、業績動向を全く無視して大きく下押す銘柄であふれかえっている。反発力と業績の裏づけは必ずしも一致しないもので、値動きの良さについていってしまいがちだが、ここは冷静に業績重視で銘柄選別するときだと私は考える。以下の銘柄に注目したい。
東海カーボン<5301>・・・海外でのM&Aが収益化しはじめている。225採用銘柄であり、全体相場の下げに連動しやすいが、これまで上方修正のたびに先行して売り込まれてきただけにアク抜けは早いと見ている。
リンクバル<6046>・・・直近の下げ相場にあっても、12月14日に年初来高値を取っていたことは評価できる。婚活関連株に注目が集まる局面は多く、市場が材料株物色に転じたときに面白い存在となりそうだ。
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執筆者名:兜町放浪記
ブログ名:兜町放浪記
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