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※2019年11月23日12時に執筆
株式市場では国内外の証券会社やシンクタンク各社から毎日、多数のアナリストレポートがリリースされています。もともと、大口の売買注文を出す機関投資家向けに書かれていましたが、最近では一般の個人投資家にも提供されており、目にする機会も多いのではないでしょうか。
個別株のレポートでは、証券アナリストがファンダメンタル分析を基づいて個別株の企業価値を算出し、現在の株価に対する「割安・割高」から「買い(強気)・中立・売り(弱気)」などの株価レーティングを付与しています。
レポートがリリースされた直後は、一時的に値動きが大きくなるため、こうしたレーティングの情報を材料に売買する個人投資家も少なくありません。ただし、銘柄によっては、寄り付きが天井になってしまうことも多々あるため、レーティングに期待して買ったら高値を掴んでしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか。
はっきり言うと「レーティング引き上げ=儲かる」は間違いです。「玉」よりも「石」の方が多いため、これだけでは勝率としては低いと考えた方がよいでしょう。しかし、「玉」と「石」を見分けることができたらどうでしょうか。勝率はぐんと上がります。
「玉」と「石」の違いはなんなのか。証券アナリストの「大野芳政」が株価レーティングを15年間以上、研究し続けた結果、いくつかの法則を発見しました。
そこで、レーティング公開後の値動きが一巡した銘柄から、短期だけでなく、中長期的にも上値余地が大きく残っている注目銘柄を紹介します。
☆今週の2銘柄はこちら!!
■メニコン<7780>
いちよし証券が11月21日に投資判断を「B(中立)→A(買い)」に、フェアバリューを4,000円→6,000円に引き上げたことが伝わっています。
注目すべきは足元の業績が好調ということだけではなく、新素材シリコンハイドロゲルレンズ「ワンデイメニコンプレミオ(プレミオ)」は、現在、供給が追い付かないくらい需要が好調であることです。2020年春以降、専用工場の増設で対応することにより、増産効果による中長期的な利益成長が見込まれます。
レポートでは、来期の経常利益は今期予想比+17.3%の88億円と大幅な増益を予想しており、市場の関心が来期以降の業績にシフトするなか、注目度はますます高まっていく可能性があります。
株価は高値圏にあるものの、フェアバリューとの乖離率も34%(11/22終値ベース)と大きいため、まだまだ初動が始まったばかりと見ています。
■NTTデータ<9613>
東海東京調査センターが11月19日に投資判断「OUTPERFORM(強気)」を据え置き、目標株価を1,600円→1,800円に引き上げたことが伝わっています。
注目点は2点あります。1つ目は前年から一転して北米の受注が好調であること。レポートでは、「北米の受注拡大は来期以降を見据える上でポジティブ」とするなど、業績のドライバー役が存在する銘柄は中長期的な株価のパフォーマンスが良くなる傾向があります。
2つ目は担当のアナリストです。彼が過去にリリースしたレポートの銘柄は、株価の値動きに派手さはないものの、じりじりと右肩上がりに上昇しています。恐らく機関投資家のファンを多く抱えていると推測します。同社株も8月の野村総合研究所<4307>、伊藤忠テクノソリューションズ<4739>のような堅実な値動きになり、昨年10月に付けた高値1,600円台を奪回する展開に期待しています。
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執筆者名:大野芳政
ブログ名:アナリストが考えたほったらかし投資で1億円儲ける!「トランプ式投資術」
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