日経平均はこのところずっと、30,000円の壁をなかなか超えられない上値の重さがつづいていますね。そんななか、コロナ第4波への警戒感も広がっていますが、今週の市場はどう動くのでしょうか。
さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、4月19日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。
まず広木さんは、『20日から埼玉・千葉・神奈川・愛知にまん延防止等重点措置が適用される。10都府県に対象が広がるが、感染者拡大に歯止めがかからず緊急事態宣言の再発動の懸念が強まっている』と言及。
そして、『こうしたコロナ対策の遅れが、欧米株に対する日本株の出遅れの理由だと再三指摘してきた』とした上で、『その欧米でワクチンの接種を制限する動きが出始めたと日経が報じている。一部ワクチンで投与後に血液の塊「血栓」ができる症例が報告されたため、米国が接種を一時停止したほか、英国は接種対象を制限した』と伝えています。
さらに『今週は主な経済指標の発表も少ないことから、欧米でも景気回復期待が高まらず、株式相場の上昇も一服となりそうだ』としつつ、『それでも米国の長期金利が安定化に向かっていることから、大きな崩れはないだろう』と見解を述べています。
一方、日本株については『膠着感が強まっている。そうしたなか決算発表シーズンを迎える』として、『22日に日本電産<6594>やオービック<4684>、ディスコ<6146>、23日にはエムスリー<2413>の決算発表があり、いずれも好決算が予想される』と伝えています。
ただ、『それだけに市場は警戒を強めている』と指摘。
『好決算を発表して急落した安川電機<6506>のケースの再来にならないかと戦々恐々なのだ。したがって22日までは様子見姿勢で神経質な展開が続こう。日本電産などの決算を無事通過すれば、市場は「安川電機のトラウマ」を払しょくできるだろう。重要な試金石となる』と広木さんは分析しています。
また、米国については『決算発表シーズンが本格化し、19日にIBM(IBM)やコカコーラ(KO)、20日にJ&J(JNJ)やP&G(PG)、ネットフリックス(NFLX)、21日にベライゾン(VZ)、22日にインテル(INTC)やAT&T(T)、ダウ(DOW)、23日にアメックス(AXP)などがある』と、欧州では『21日の蘭ASML(ASML)に注目』としています。
話は日本株に戻り、『今週は22日に注目のIPOが3件重なる』として、『ビジョナル<4194>とステラファーマ<4888>がマザーズへ、ネオマーケティング<4196>がジャスダックへそれぞれ新規上場する。ビジョナルは知名度も高い大型のIPOだ』と広木さん。
『上値が切り下がる日本株の株価指数のなかで、IPOインデックスだけは高値圏を保って推移している。主力銘柄が手掛けにくい分、IPO銘柄が盛り上がりそうだ』と見解を述べています。
最後に、日経平均の今週の予想レンジは『2万9400円〜3万500円』としました。
参考にしてみてくださいね。
山崎みほの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを山崎みほの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。
フィスコマーケットレポーター 山崎みほ
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