東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がり銘柄が800を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、医薬品、空運、水産農林、不動産、輸送用機器など15業種が上昇。一方、海運、石油石炭、保険、証券商品先物、非鉄金属など18業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、第一三共<4568>、中外薬<4519>、スズキ<7269>、村田製<6981>、トヨタ<7203>がしっかりだった半面、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>が軟調だった。
前週末の米国市場で主要な株価指数は上昇した。中国のレアアース輸出許可報道が押し上げ要因となったものの、ムーディーズによる米国債格下げが重荷となった。リスク資産を売る動きか警戒されるなかで、ドル売りが進行する形になったようである。また、米国債の格下げは減税延長の審議に逆風になる可能性があるとの見方もされていた。
米国債の格下げはある程度想定されていただけに、過剰反応とも言えよう。ただ、グローベックスの米株先物が弱含みで推移していることもあり、週明けの米国市場の動向を見極めたいとするムードのなか、押し目狙いの買いは限られたようだ。過熱感を警戒する向きもあり、そのなかで持ち高調整の流れに向かわせたようである。一方、投資家の関心は、20日から開催される先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議での日米財務相会談や、今週後半に予定される3回目の日米通商交渉の行方で関税率の引き下げがあるのかどうかだろう。それまでは様子見ムードの強い展開が予想される。
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