東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1500に迫り、全体の9割超を占めた。セクター別では、33業種すべてが下落し、海運、電気ガス、証券商品先物、空運の下落が目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、中外薬<4519>、ニデック<6594>、HOYA<7741>、第一三共<4568>、スクリン<7735>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、信越化<4063>、富士フイルム<4901>、ソフトバンクG<9984>が軟調だった。
前日の米国市場は、主要株価指数が下落したほか、取引終了後に決算を発表したテスラやアルファベットが時間外取引で下落したため、売り先行で始まった。ただ、ニデックが決算評価から買われるなか、押し目買いや値ごろ感からの買いによって、プラスに転じる場面もあった。その後は39500円近辺での底堅さが意識されていたが、円高が加速したことが相場全体の重荷となり、後場に入り下落幅を広げる動きとなった。来週には金融政策決定会合を控えていることもあり、政策正常化への思惑も高まるなかで、持ち高を圧縮する動きに向かわせたようだ。証券各社が今年度の業績予想の前提としている想定レートが1ドル=155円と観測されるなか、業績上振れ期待が後退するといった見方もされていた。
日経平均は下値のめどとして意識されていた75日線水準まで下げてきたことから、いったんは調整一巡感が意識されやすいところである。ただし、決算発表が本格化するなか、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、積極的なリバウンド狙いの動きは期待しづらい。決算を手掛かりとした個別対応の流れのなか、先物主導によるインデックス売買の影響を受けやすくなりそうだ。
<CS>
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