東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄数が1100を超え、全体の7割近くを占めた。セクター別では、輸送用機器、医薬品、倉庫運輸、銀行など25業種が上昇。一方、ゴム製品、非鉄金属、サービスなど7業種が下落し、化学が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、TDK<6762>、中外薬<4519>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ<7203>、レーザーテック<6920>、ファーストリテ<9983>が堅調だった半面、ダイキン<6367>、信越化<4063>、リクルートHD<6098>、メルカリ<4385>が軟化した。
前週末の米国市場で、主要株価指数は高安まちまちだったが、ハイテク株が下落したことで、東京市場でも半導体や電子部品などを中心に売りが先行。ただ、次第に朝安の半導体関連銘柄の一角に押し目を拾う動きがみられた。また、景気後退への警戒感から中国・上海市場が一時4カ月ぶり安値となるなどアジア市場が軟調なため、海外勢によるリスク回避として日本株買いの動きが始まったとの指摘も聞かれ、トヨタ、ソニーG<6758>、ニデック<6594>、村田製<6981>など主力銘柄に資金が集まり、日経平均の上げ幅は後場中盤には300円を超えた。
きょうの上昇は円安に加え、海外勢による日本株買いへの思惑が高まったようである。ただし、6月末のファンドの決算を前にした持ち高調整の巻き戻しがメインで、このまま買いが続くとみるのは時期尚早と懐疑的な見方も残る。また、今週は米国で金融政策を見極めるうえで重要な経済指標の発表も控えており、警戒は必要であろう。
<CS>
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