東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1400に迫り、全体の8割超を占めた。セクター別では、パルプ紙とその他製品を除く31業種が下落し、鉱業、銀行、証券商品先物、鉄鋼、機械の下げが際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、オリンパス<7733>、リクルートHD<6098>、大日印<7912>、アステラス薬<4503>がしっかりだった半面、東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、ファーストリテ<9983>が下落した。
前週末の米国市場は、マーベル・テクノロジーやブロードコムといった半導体関連企業の決算内容が市場期待に答えられなかったことが響き、これまで相場をけん引してきたエヌビディアも5%超下落するなどハイテク関連株が下落したため、主要株価指数が下落。東京市場でも半導体関連株中心に値を消す銘柄が増えた。また、約2カ月ぶりの円高も嫌気され、自動車や電子部品、機械などの輸出関連株も売られたことが投資家心理を圧迫し、日経平均の下げ幅は一時1100円を超えた。3月期末を意識したリバランスの動きや、日銀の金融政策正常化観測からの先物売りも膨らんだ。
日経平均はスピード調整と見る向きが多いものの、来週には日銀の金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているだけに、日米ともに政策修正への思惑が強まるなかでは、目先は円高が進む可能性が高いだけに、手掛けづらさはありそうだ。もっとも、日本株を取り巻く環境は依然として良好といえる。また、3月末にかけては配当再投資もあり、需給関係は次第に好転していくと想定されるだけに、押し目買いスタンスで望みたい。
<CS>
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