東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄が1400を超え、全体の8割超を占めた。セクター別では、空運、銀行、パルプ紙の3業種を除く30業種が下落。輸送用機器、ゴム製品、鉱業、鉄鋼の下落が際立っていた。指数インパクトの大きいところでは、HOYA<7741>、ニチレイ<2871>、花王<4452>、ニトリHD<9843>がしっかりだった半面、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>、東エレク<8035>、トヨタ<7203>、ファナック<6954>が軟調だった。
植田日銀総裁が7日の参院財政金融委員会で、金融政策について、「年末から来年にかけて一段とチャレンジングになる」と述べたことから、日銀の政策修正への思惑につながり、前日の米国市場では円が急騰し、一時1ドル141円台後半と8月上旬以来約4カ月ぶりの水準まで円高が進んだ。米国株市場では主要株価指数がそろって上昇したものの、東京市場では円高進行が嫌気され、幅広い銘柄に売りが優勢となり、日経平均の下げ幅は一時600円を超える場面があった。
円急騰の要因は、日銀が早期にマイナス金利を解除するのではないかと思惑が広がったためだ。日銀の政策スタンスを改めて確認する必要が出てきたため、本日はひとまずリスク回避的な動きが強まった形のようだ。一方、米国では今夜、11月の雇用統計が発表される。米国市場で織り込まれている3月の利下げ観測と整合的な内容になるのかに注目が集まっている。
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