25日の米国株式市場のダウ平均は105.45ドル安(-0.32%)、S&P500は60.91ポイント安(-1.43%)、ナスダック総合指数は318.65ポイント安(-2.43%)とそれぞれ反落した。主要企業の決算発表が本格化するなか、前日の取引終了後に決算を発表したアルファベットは、クラウドの売り上げが予想を下回ったことが嫌気され大幅下落、ハイテク株へ売りが波及した。また、9月の米新築住宅販売件数が予想を上回ったことから米長期金利が上昇したことも相場の重荷となった。米株安の流れを引き継ぎ、日経平均は367円安の30902.92円と反落スタート。その後も、マイナス圏で推移した。
個別では、前日に上方修正を発表したオルガノ<6368>が大幅上昇。野村マイクロ・サイエンス<6254>が続伸。そのほか決算関連で山崎製パン<2212>、フューチャー<4722>、キヤノン電子<7739>、共同印刷<7914>らも上昇。国内証券が新規にカバレッジを開始した西本Wismettac<9260>が続伸スタート。そのほか、日清食品HD<2897>、ヨシックスHD<3221>、コスモス薬品<3349>、なども値上がりした。東証スタンダードでは、特殊電極<3437>、東証グロースでは自社株買いを発表したボードルア<
4413>が上昇した。
一方、前日のSOX指数大幅下落で東エレク<8035>やレーザーテック<6920>、ディスコ<6146>などの半導体関連株が大幅安。そのほか、関電化<4047>、JMDC<4483>、横河ブリッジHD<5911>、正興電機製作所<6653>、ネットプロHD<7383>、東証スタンダードでは東名<4439>、日本鋳造<5609>、ヴィア・HD<7918>、東証グロースではサイバートラスト<4498>などが値下がり率上位に並んだ。
セクターでは、不動産業、電気機器、精密機器を筆頭にほとんどのセクターで下落した。上昇したのは水産・農林業、パルプ・紙のみ。東証プライム市場の値上がり銘柄は11%、対して値下がり銘柄は87%となっている。
国内株式市場は前日好調に推移していた反動もあり、ほぼ全面安となっている。
昨日は米国市場で特に大手ハイテク株中心のナスダック100指数が前日比-2.47%と今年最大の下げとなっており、国内ハイテク株も軟調となっている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が-4.12%と大幅下落となったことで、国内半導体銘柄へも売りが波及している。
後場は今晩発表される米7-9月期国内総生産(GDP)速報値、米9月耐久財受注など経済指標発表を見極めたいとして、積極的な売買は控えられそうだ。7-9月期の実質GDP速報値は前期比年率4.3-4.4%増が市場予想コンセンサスとなっており、想定通りであれば約2年ぶりの高水準となる。昨日発表の米9月新築住宅販売件数の好調な結果で米長期金利が再び5%へ接近しており、警戒感は強いだろう。決算発表も好悪入り混じる結果となっており、なかなか物色手掛かりとしづらい。週末要因もちらつき、ひとまず日経平均においては24日安値の30551.67円を下回らないかを注視したい。
(二階堂千穂)
<AK>
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