個別では、メルカリ<4385>が週間で6.8%安、ミクシィ<2121>が同1.0%安、サイバーダイン<7779>が同1.9%安とマザーズ時価総額上位は全般さえない。特にそーせいグループ<4565>は同22.3%安と急落し、指数を大きく押し下げた。また、そーせいやジーエヌアイグループ<2160>、オンコリスバイオファーマ<4588>といったバイオ株が週間のマザーズ下落率上位に並んだ。オンコリスは新株予約権発行による資金調達を発表している。一方、ユーザベース<3966>が同11.8%高となり、マザーズ時価総額上位に浮上してきた。米経済メディア会社の買収が材料視された。ZUU<4387>などの直近IPO銘柄も物色を集める場面があった。ジャスダック主力では、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>が同5.7%高となったものの、日本マクドナルドHD<2702>が同4.1%安、セリア<2782>が同6.0%安と軟調だった。ただ、マクドナルドとセリアは6月既存店売上高が好感されて買われる場面があった。売買代金上位では免疫生物研究所<4570>が週半ばにかけて急伸したが、KeyHolder<4712>やSAMURAI&J PARTNERS<4764>は売りに押された。IPOでは、ロジザード<4391>が公開価格の約2.8倍となる高い初値を付けた。キャンディル<1446>も堅調な初値形成だった。
今週の新興市場では、短期的なリバウンドに期待した買いが先行しそうだ。マザーズ指数は7月5日の1000pt割れで目先の下げ達成感が意識されており、追証回避などを目的とした売りもひとまず一服した印象がある。ただ、米国や中国、欧州などの通商問題、また中国景気の先行きなどへの懸念は完全に払拭されておらず、マザーズ指数も外部環境に振らされる場面が続く可能性は残るだろう。
今週は、7月11日にエヌ・ピー・シー<6255>、GameWith<6552>、12日にフィル・カンパニー<3267>、SHIFT<3697>、13日に串カツ田中HD<3547>、IGポート<3791>、ロゼッタ<6182>、ベイカレント・コンサルティング<6532>、RPA HD<6572>、SOU<9270>などが決算発表を予定している。3-5月期の決算発表が多く、物色の手掛かり材料となりそうだ。今期、業績が急拡大しているSHIFTの第3四半期決算などが注目されるだろう。
IPO関連では、7月10日にMTG<7806>がマザーズへ新規上場する。公開規模は460億円と01年以降のマザーズIPOでメルカリ(1307億円)に次ぐ2番目の大きさであり、小型案件のような初値高騰は想定しにくい。しかし、健康・美容ブームを追い風にトレーニング機器「SIXPAD」や美容ローラー「ReFa」が好調に推移しており、投資家の関心は高いようだ。堅調なスタートが期待される。
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