今週の新興市場では、日経平均が23000円台で伸び悩むなか、マザーズ指数の堅調ぶりが目立った。米国市場では主要ハイテク株の調整基調が続いたが、東京市場では日経平均の上値の重さが個人投資家の新興株シフトにつながったようだ。再生細胞薬開発のサンバイオ<4592>が急動意を見せ相場のけん引役となったほか、菅新政権の「デジタル庁」創設方針を受けてIT関連株にも買いが入った。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.2%であったのに対して、マザーズ指数は+4.3%、日経ジャスダック平均は+1.7%だった。マザーズ指数は9月17日に年初来高値1185.45pt(取引時間中)を付けた。
個別では、メルカリ<4385>が週間で0.8%高と伸び悩んだものの、他のマザーズ時価総額上位は全般堅調で、ラクス<3923>が同6.9%高、フリー<4478>が同6.6%高などとなった。売買代金上位では前述のサンバイオが4割以上の大幅上昇。脳梗塞を対象とした再生細胞薬の開発進展期待が再燃した。直近IPO銘柄のティアンドエス<4055>なども買い優勢。また、決算が好感されたMマート<4380>は週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、マネーフォワード<3994>は同2.2%安となり、モダリス<4883>も売り優勢。また、今期大幅減益見通しのはてな<3930>などが下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力はワークマン<7564>が同2.7%高、日本マクドナルドHD<2702>が同1.0%安と高安まちまちだが、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は同10.9%高と前の週に続き上げが目立った。売買代金上位では政策の追い風期待が高まったブロードバンドタワー<3776>や株式分割実施を発表したNo.1<3562>が賑わったが、メディアリンクス<6659>は前の週に急騰した反動から大きく下落した。IPOでは雪国まいたけ<1375>が東証1部に上場したが、公開価格を下回る初値となった。
来週の新興市場では、マザーズ指数のしっかりとした値動きが続きそうだ。米ハイテク株の調整はファンドのバリュー(割安)株シフトや決算前の利益確定売りが原因とみられる。個人投資家主体のマザーズは米ハイテク株の調整に影響されにくくなってきた。個人投資家の新興株への期待は根強い。先行して株価上昇してきた銘柄はメルカリなど足元上げ一服感が漂うものが少なくないが、BASE<4477>などは高値更新基調が継続。新政権への期待などを背景に物色のすそ野も広がりを見せてきた。
特に行政のデジタル化に絡んだ銘柄が賑わっているが、携帯電話料金削減で通信インフラシェアのJTOWER<4485>、観光振興でアドベンチャー<6030>や旅工房<6548>、農業改革で農産物流通の農業総合研究所<3541>、不妊治療支援で細胞加工のセルソース<4880>などにも注目したい。
IPO関連では、9月24日に3社、25日に2社が新規上場する。翌週にかけて「ミニIPOラッシュ」といった様相だ。IPO全般としては人気を維持しているが、今回の5社は上場市場や公開規模が様々で、初値水準にも差が出てくるだろう。法人向けクラウドサービスのトヨクモ<4058>やメールマガジンサービスのまぐまぐ<4059>などは期待が高まっているようだ。また、今週18日からキオクシアHD<6600>がブックビルディング(BB)期間に入っている。仮条件は当初想定価格を下振れしており、BBにおける需要状況を注視したい。
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個別では、メルカリ<4385>が週間で0.8%高と伸び悩んだものの、他のマザーズ時価総額上位は全般堅調で、ラクス<3923>が同6.9%高、フリー<4478>が同6.6%高などとなった。売買代金上位では前述のサンバイオが4割以上の大幅上昇。脳梗塞を対象とした再生細胞薬の開発進展期待が再燃した。直近IPO銘柄のティアンドエス<4055>なども買い優勢。また、決算が好感されたMマート<4380>は週間のマザーズ上昇率トップとなった。一方、マネーフォワード<3994>は同2.2%安となり、モダリス<4883>も売り優勢。また、今期大幅減益見通しのはてな<3930>などが下落率上位に顔を出した。ジャスダック主力はワークマン<7564>が同2.7%高、日本マクドナルドHD<2702>が同1.0%安と高安まちまちだが、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>は同10.9%高と前の週に続き上げが目立った。売買代金上位では政策の追い風期待が高まったブロードバンドタワー<3776>や株式分割実施を発表したNo.1<3562>が賑わったが、メディアリンクス<6659>は前の週に急騰した反動から大きく下落した。IPOでは雪国まいたけ<1375>が東証1部に上場したが、公開価格を下回る初値となった。
来週の新興市場では、マザーズ指数のしっかりとした値動きが続きそうだ。米ハイテク株の調整はファンドのバリュー(割安)株シフトや決算前の利益確定売りが原因とみられる。個人投資家主体のマザーズは米ハイテク株の調整に影響されにくくなってきた。個人投資家の新興株への期待は根強い。先行して株価上昇してきた銘柄はメルカリなど足元上げ一服感が漂うものが少なくないが、BASE<4477>などは高値更新基調が継続。新政権への期待などを背景に物色のすそ野も広がりを見せてきた。
特に行政のデジタル化に絡んだ銘柄が賑わっているが、携帯電話料金削減で通信インフラシェアのJTOWER<4485>、観光振興でアドベンチャー<6030>や旅工房<6548>、農業改革で農産物流通の農業総合研究所<3541>、不妊治療支援で細胞加工のセルソース<4880>などにも注目したい。
IPO関連では、9月24日に3社、25日に2社が新規上場する。翌週にかけて「ミニIPOラッシュ」といった様相だ。IPO全般としては人気を維持しているが、今回の5社は上場市場や公開規模が様々で、初値水準にも差が出てくるだろう。法人向けクラウドサービスのトヨクモ<4058>やメールマガジンサービスのまぐまぐ<4059>などは期待が高まっているようだ。また、今週18日からキオクシアHD<6600>がブックビルディング(BB)期間に入っている。仮条件は当初想定価格を下振れしており、BBにおける需要状況を注視したい。
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