東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が800を超え、全体の過半数を占めた。セクター別では、倉庫運輸、海運、鉱業、パルプ紙、水産農林など11業種が上昇。一方、化学、鉄鋼、輸送用機器、その他製品、ゴム製品など21業種が下落。非鉄金属が変わらずだった。指数インパクトの大きいところでは、アドバンテス<6857>、ソフトバンクG<9984>、中外薬<4519>、ディスコ<6146>が堅調だった半面、信越化<4063>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>が軟調だった。
前日の米国市場では、主要株価指数は高安まちまちだった。また、日米関税合意を好感した買いが一巡したほか、騰落レシオが買われ過ぎを示す120%を超えたため、短期的な相場の過熱感が意識され、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。個別でも、市場予想を下回る2025年4-6月期決算を発表した信越化や三菱自<7211>、2025年12月期の業績予想を下方修正したキヤノン<7751>など前日に決算を発表した銘柄に投資家の関心が向かった。
来週以降、主要企業の決算発表が本格化するため、業績動向は確認したいと考える投資家は多い。今期2回目となる業績予想を下方修正したキヤノンのような企業が続出することへの警戒感は残るだけに、トランプ政権による関税の影響がどの程度、業績面に現れるのか見極めたいところだ。東京市場は、急ピッチで上昇してきただけに、目先は調整局面を迎えるだろうが、決算を受けた選別色が強まりそうだ。
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