(FRB)高官のタカ派発言を受け、大幅利上げへの警戒感が再燃し売りが先行した。また、長期金利の上昇でハイテク株が売られ相場の重しとなり、終日軟調に推移した。
ナスダック総合指数も2%を超す下落となった。米国株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行し、日経平均は276.26円安からスタート。朝方は今日の安値圏で推移したが、下値を売り急ぐ動きはなく、また、朝方軟調だったダウ平均先物や、下落して始まった香港や上海の中国株が底堅い動きとなったこともあり、日経平均は午前の中頃からは下げ幅を縮めた。後場はやや様子見ムードが広がったが日経平均は概ね底堅く推移した。
大引けの日経平均は前日比135.83円安の28794.50円となった。東証プライムの売買高は9億2087万株、売買代金は2兆1255億円だった。セクターでは電気機器、非鉄金属、証券商品先物などが下落。一方、鉱業、石油石炭製品、医薬品が上昇した。東証プライムの値下がり銘柄は全体の52%、対して値上がり銘柄は43%となった。
個別では、東エレク<8035>やアドバンテスト<6857>、信越化<4063>などの半導体関連株が総じて軟調。オークマ<6103>やツガミ<6101>などの機械株、昭和電工<4004>やクレハ<4023>などの化学株なども下落するものが多かった。売買代金上位では、ファナック<6954>、キーエンス<6861>、メルカリ<4385>、リクルートHD<6098>、レノバ<9519>、ダイキン<6367>、資生堂<4911>が大幅に下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>なども冴えなかった。また、先週末の米市場でボーイングが3%台の下落となったことから大阪チタ<5726>など関連株が下げ、エンジン不正問題が大型トラックなどから小型トラックにも広がると報じられた日野自動車<7205>も売られた。
一方、第一三共<4568>やアステラス薬<4503>、塩野義薬<4507>など薬品株が総じて堅調。三菱商<8058>や三井物<8031>などの商社株、大成建<1801>や清水建<1803>など建設株の一角も上げた。また、ウォーレン・バフェット氏による米石油・ガス大手株の取得観測報道を受けINPEX<1605>、出光興産<5019>、ENEOS<5020>など石油・ガス関連株が物色された。このほか、デジタル教科書関連でチエル<3933>が上げ、「ハウステンボス」の売却で最終調整に入ったと報じられたH.I.S.<9603>は財務基盤の安定期待から買い優勢の展開となった。 <FA>
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