■株式見通し:決算を手掛かりとした日替わり物色といったところか
■東宝、1Q営業利益 275.2%増 105億円、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:住友化学、半導体に500億円、洗浄用薬品・レジスト増産
■決算を手掛かりとした日替わり物色といったところか
14日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。13日の米国市場ではNYダウが107ドル安だった。6月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、インフレ高進への警戒感から利食い優勢の展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の28550円。円相場は1ドル110円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形からやや売り優勢の展開から始まろう。昨日までの上昇で一時25日線を突破する動きだったこともあり、いったんは利食いも出やすい水準だろう。また、決算が本格化するなか、先回り的に買われていたゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースは、決算内容は良かったものの、利食いに押されている。ある程度は想定されていた面はあるだろうが、国内においても決算シーズンに入るなかで、模様眺めムードが次第に強まりそうである。
日経平均は28500円の攻防となると想定されるが、パウエルFRB議長の議会証言を控えていることもあり、米国株安を受けたショートの動きは限られそうである。昨日の東証1部の売買高は9億5700万株程度と5営業日ぶりに10億株を下回っており、インデックスに絡んだ商い以外は積極的な売買は限られている。そのため、インデックスに振らされにくい個別材料株での短期的な値幅取り狙いの商いが中心。また、昨日のゴールドマンによる半導体銘柄の格下げの動き等もあり、方向性としては景気敏感セクターに流れやすいところか。
また、薄商いのなか、先物主導で仕掛けてくる局面においては、その後の反動を狙ったスタンスになりそうである。その他、マザーズ指数は5日線と25日線水準での攻防をみせているが、5日線を割り込んでくるようだと、時価総額上位銘柄などへは短期的なショートの動きが意識されやすいだろう。そのほか、決算を手掛かりとした日替わり物色といったところか。
■東宝、1Q営業利益 275.2%増 105億円、コンセンサス上回る
東宝<9602>は2022年2月期第1四半期決算を発表。営業収入は前年同期比75.1%増の578.08億円、営業利益は同275.2%増の105.18億円だった。コンセンサス(90億円程度)を上回る。新型コロナウイルスの影響で映画館を臨時休業していた反動。また、3月に公開した邦画アニメ「シン・エヴァンゲリオン劇場版」などのヒットも支えとなっている。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28718.24、+149.22)
・1ドル110円60-70銭
・米原油先物は上昇(75.25、+1.15)
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・住友化学<4005>半導体に500億円、洗浄用薬品・レジスト増産
・凸版印<7911>新潟にパッケージ基板の新ライン、先端半導体向け増産
・ローム<6963>CVC活動開始、投資枠50億円、新事業創出加速
・ローランドDG<6789>タイにプリンターなど量産機能を移管
・双日<2768>ロイヤルHDとシンガポールに共同出資会社、アジアの飲食開拓
・丸紅<8002>エチレンガスの海上輸送で脱炭素化
・THK<6481>中国2工場に新棟、直動案内機器など増産
・TDK<6762>アルミ電解コンデンサーの電流量25%向上、インバーター小型化
・パナソニック<6752>AIで叫び声識別、監視カメラ9月投入
・住友化学<4005>スマホ画面に5G向けアンテナ、フィルム部材供給
・東レ<3402>5G基地局・ITS向けPBT樹脂開発、誘電損失4割低減
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・11:00 NZ準備銀行が政策金利発表(0.25%に据え置き予想) <ST>
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