14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続落、内需グロース株への押し目買いを注視
・ドル・円はもみ合い、米中協議に思惑交錯
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファミリーマート<8028>
■日経平均は続落、内需グロース株への押し目買いを注視
日経平均は続落。55.91円安の23263.96円(出来高概算6億9646万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、注目されていたパウエル議長証言では市場想定通り当面の金利据え置きを示唆した一方で、農産物購入を巡って米中交渉が難航していることが伝わったことで、主要3指数は高安まちまちとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の23330円、円相場は1ドル=109円を割り込んだことから、本日の東京市場にもいったん利食い売りの動きが先行した。朝方の売り一巡後は押し目買いの動きもみられたものの、前場取引時間中に発表された10月の中国経済指標が弱含んだことで、短期筋による指数先物や中国関連株への売りに繋がり、日経平均は前引けにかけてマイナス圏での推移となった。
セクターでは、繊維製品やパルプ・紙が2%安となったほか、ゴム製品、鉱業、海運業などがさえない。売買代金上位銘柄では、ZOZO<3092>が8%安になったほか、楽天<4755>、ソニー<6758>、アドバンテスト<6857>、三菱UFJ<8306>などメガバンク、日産自動車<7201>などがさえない。一方で、LINE<3938>とZホールディングス<4689>が経営統合することで最終調整に入ったと報じられ、LINEはストップ高買い気配、Zホールディングスが15%高となった。そのほか、ソフトバンクG<9984>やソフトバンク<9434>も上昇。決算関連では、ヤマハ発動機<7272>、トリドール<3397>、エンジャパン<4849>、リクルートHD<6098>が上げた。
上下両院合同経済委員会で行なわれたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、米国における金利低下局面の継続が改めて認識される格好となった。足元で米金利低下の一服感から世界的にもグロース株からバリュー株にシフトする動きがみられ、割安感のある銘柄やセクターへの資金流入が目立っていたが、本日は減益決算を発表したメガバンク株をはじめとしてその動きは一服しているもようである。これにより、前日の米国市場でも、S&Pグロース指数の方が同バリュー指数に対して強い動きをみせ、本日の東京市場でもTOPIXグロース指数が同バリュー指数に対して底堅い動きとなっている。
他方、中国で発表された10月分の鉱工業生産や小売売上高などの経済指標は総じて市場想定を下回ったものの、同国内での景気刺激策などに対する期待感から、上海総合指数が値崩れには至っていない点はひとまず東京市場においても安心感に繋がろう。
物色としては、本日引け後まで決算ラッシュが続くことから、日替わりで関心が移りやすく、資金の逃げ足の速さには引き続き注意しておきたいところではある。また、外部環境としても米中摩擦や香港デモなど引き続き不透明感が続いていることから、外需株は手がけにくいだろう。これらを踏まえ、前述した地合いから後場にかけては直近で下落基調であった内需グロース株の一角に対する押し目買いの動きに注目しておきたい。
■ドル・円はもみ合い、米中協議に思惑交錯
14日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。米中貿易協議の行方に思惑が交錯し、狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きとなった。
米中貿易協議に関し過度な進展期待は後退する一方、中国側の冷静な対応が注目され、リスクオンのムードは弱まった。ただ、ドルは108円台で国内勢の押し目買いが続き、日本株は軟調地合いでも下げは小幅にとどまった。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続き、目先の日本株安継続を警戒した円買いは続きそうだ。中国の低調な経済指標も嫌気されよう。一方、上海総合指数はプラス圏だが、米株式先物は弱含みドル買いは入りづらい。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円72銭から108円86銭、ユーロ・円は119円67銭から119円79銭、ユーロ・ドルは1.1004ドルから1.1011ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・マーケットエンタープライズ<3135>、サイバー・バズ<7069>など、4銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファミリーマート<8028>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が討論会参加(経済見通し関連)
「現時点で政策金利は据え置きを支持、推移を見守るべき」
「インフレ率は今後18-24カ月で2%に到達を予想」
「景気は堅調だが、世界の成長減速、低インフレ、貿易などが脅威」
【経済指標】
・日・7-9月期GDP1次速報:前期比+0.2%(年率予想:+0.9%、4-6月期:+1.8%←+1.3%)
・豪・10月失業率:5.3%(予想:5.2%、9月:5.2%)
・豪・10月雇用者数増減:-1.90万人(予想:+1.50万人、9月:+1.47万人)
・中・10月鉱工業生産:前年比+4.7%(予想:+5.4%、9月:+5.8%)
・中・10月小売売上高:前年比+7.2%(予想:+7.8%、9月:+7.8%)
<国内>
・13:30 9月第3次産業活動指数(前月比予想:+1.1%、8月:+0.4%)
<海外>
・16:00 独・7-9月期GDP速報値(前年比予想:+0.8%、4-6月期:0.0%)
<HH>
・日経平均は続落、内需グロース株への押し目買いを注視
・ドル・円はもみ合い、米中協議に思惑交錯
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファミリーマート<8028>
■日経平均は続落、内需グロース株への押し目買いを注視
日経平均は続落。55.91円安の23263.96円(出来高概算6億9646万株)で前場の取引を終えた。前日の米国株式市場では、注目されていたパウエル議長証言では市場想定通り当面の金利据え置きを示唆した一方で、農産物購入を巡って米中交渉が難航していることが伝わったことで、主要3指数は高安まちまちとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円高の23330円、円相場は1ドル=109円を割り込んだことから、本日の東京市場にもいったん利食い売りの動きが先行した。朝方の売り一巡後は押し目買いの動きもみられたものの、前場取引時間中に発表された10月の中国経済指標が弱含んだことで、短期筋による指数先物や中国関連株への売りに繋がり、日経平均は前引けにかけてマイナス圏での推移となった。
セクターでは、繊維製品やパルプ・紙が2%安となったほか、ゴム製品、鉱業、海運業などがさえない。売買代金上位銘柄では、ZOZO<3092>が8%安になったほか、楽天<4755>、ソニー<6758>、アドバンテスト<6857>、三菱UFJ<8306>などメガバンク、日産自動車<7201>などがさえない。一方で、LINE<3938>とZホールディングス<4689>が経営統合することで最終調整に入ったと報じられ、LINEはストップ高買い気配、Zホールディングスが15%高となった。そのほか、ソフトバンクG<9984>やソフトバンク<9434>も上昇。決算関連では、ヤマハ発動機<7272>、トリドール<3397>、エンジャパン<4849>、リクルートHD<6098>が上げた。
上下両院合同経済委員会で行なわれたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、米国における金利低下局面の継続が改めて認識される格好となった。足元で米金利低下の一服感から世界的にもグロース株からバリュー株にシフトする動きがみられ、割安感のある銘柄やセクターへの資金流入が目立っていたが、本日は減益決算を発表したメガバンク株をはじめとしてその動きは一服しているもようである。これにより、前日の米国市場でも、S&Pグロース指数の方が同バリュー指数に対して強い動きをみせ、本日の東京市場でもTOPIXグロース指数が同バリュー指数に対して底堅い動きとなっている。
他方、中国で発表された10月分の鉱工業生産や小売売上高などの経済指標は総じて市場想定を下回ったものの、同国内での景気刺激策などに対する期待感から、上海総合指数が値崩れには至っていない点はひとまず東京市場においても安心感に繋がろう。
物色としては、本日引け後まで決算ラッシュが続くことから、日替わりで関心が移りやすく、資金の逃げ足の速さには引き続き注意しておきたいところではある。また、外部環境としても米中摩擦や香港デモなど引き続き不透明感が続いていることから、外需株は手がけにくいだろう。これらを踏まえ、前述した地合いから後場にかけては直近で下落基調であった内需グロース株の一角に対する押し目買いの動きに注目しておきたい。
■ドル・円はもみ合い、米中協議に思惑交錯
14日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。米中貿易協議の行方に思惑が交錯し、狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きとなった。
米中貿易協議に関し過度な進展期待は後退する一方、中国側の冷静な対応が注目され、リスクオンのムードは弱まった。ただ、ドルは108円台で国内勢の押し目買いが続き、日本株は軟調地合いでも下げは小幅にとどまった。
ランチタイムの日経平均先物は軟調地合いが続き、目先の日本株安継続を警戒した円買いは続きそうだ。中国の低調な経済指標も嫌気されよう。一方、上海総合指数はプラス圏だが、米株式先物は弱含みドル買いは入りづらい。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円72銭から108円86銭、ユーロ・円は119円67銭から119円79銭、ユーロ・ドルは1.1004ドルから1.1011ドルで推移した。
■後場のチェック銘柄
・マーケットエンタープライズ<3135>、サイバー・バズ<7069>など、4銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はファミリーマート<8028>
■経済指標・要人発言
【要人発言】
・ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が討論会参加(経済見通し関連)
「現時点で政策金利は据え置きを支持、推移を見守るべき」
「インフレ率は今後18-24カ月で2%に到達を予想」
「景気は堅調だが、世界の成長減速、低インフレ、貿易などが脅威」
【経済指標】
・日・7-9月期GDP1次速報:前期比+0.2%(年率予想:+0.9%、4-6月期:+1.8%←+1.3%)
・豪・10月失業率:5.3%(予想:5.2%、9月:5.2%)
・豪・10月雇用者数増減:-1.90万人(予想:+1.50万人、9月:+1.47万人)
・中・10月鉱工業生産:前年比+4.7%(予想:+5.4%、9月:+5.8%)
・中・10月小売売上高:前年比+7.2%(予想:+7.8%、9月:+7.8%)
<国内>
・13:30 9月第3次産業活動指数(前月比予想:+1.1%、8月:+0.4%)
<海外>
・16:00 独・7-9月期GDP速報値(前年比予想:+0.8%、4-6月期:0.0%)
<HH>
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